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美容室の店舗デザインは経営の生命線!その理由とは?

お店の売り上げを向上させるにはサービスだけが大切なことではない。どんなに優れた技術を持ち、お客様と良いコミュニケーションが出来たとしても、「その空間」がお客様にとって心地の良い空間でなければ、良いサービスも、良いコミュニケーションも半減して感じてしまう。空間が人に与える影響力は、非常に大きいのである。

新しく美容室を探す際にお客様が着目する点は口コミ、価格、そして美容室のイメージである。このイメージとはサンプルスタイリングの画像よりも、店舗デザインが重要となってくる。スタイリングの画像もその美容室のテイストの参考となるが、正直どこも優れて見え、自分に合うかどうかが判断しずらい部分がある。

その点、店舗デザインは非常にわかりやすいのだ。ラグジュアリーなのか、スタイリッシュなのか、ナチュラルなのか、その美容室の個性が見えやすい。もちろん、どの美容室でも、コミュニケーションをとる事で、自分に合ったスタイリングをお願いしていくことは出来るだろう。しかし、入り口として自分を整える時間を過ごす美容室の空間は、お客様にとって重要な要素となる。

 

美容室で店舗デザインが及ぼす影響力

美容室は、お客様にとってリラックスしながら自分の身なりを整え、自分自身を見つめる大切な空間。さらに、食事をしたりショッピングをするのとは違い、自ら動くことがほぼ無く、じっと座っている時間も長い為、目が動きやすく、空間をじっくりと感じることとなる。

何よりも日本全国に数多くある美容室は、「美容室と言えばこのブランド!」と誰もが口を揃えて言えない、思いつかない程、ブランド力を強く持った大手企業というものが少なく、独立志向の多い業界である。その分、店舗の数も多く競争が非常に激しい為、いかに「独自の店づくり」が成功しているかが、美容室の経営では重要となる。

美容室における店舗デザインとは、お客様に「どのような時間を過ごしてもらいたいか」という、その店独自の考えを感じてもらいやすい手段として有効だ。「あの美容室良さそう」「あの空間で時間を過ごしたい」と思ってもらう為には、店舗デザインをはずして話を進めることは出来ない。店舗デザインを考えることは、美容室とお客様の関係を考えることに値する。

 

 美容室の店舗デザインでまず考えること

いざ素敵な店舗デザインの美容室を開店しよう!と意気込んだところで、まず考えるべきことは二つある。この二つの項目は納得いくまで何度も吟味すべき内容で、美容室にとって、働くスタッフにとって、お客様にとって、なくてはならない場所になるかどうかに関わってくる。そして、この二つの項目をしっかりと定めることで、その後の工程が進めやすくなる。

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全体的なコンセプト

美容室の店舗デザインは、独自の店づくりにとって、お客様へのアピールとして重要なことがわかったが、具体的にどのように店舗デザインを考えていくのか。まず、美容室を開店するにあたり、必ずや「このような店」というコンセプトは出ているだろう。

そのコンセプトが出てきたら、その思いがお客様にちゃんと届く為のブランディングについても考えていく。ブランディングが疎かになっていると、「やりたいことはなんとなくわかるけど…」と伝わりきらないまま、中途半端な状態になってしまう。そのコンセプトの「価値」を届け「共感」「信頼」を得る為の「戦略」も最初の段階で意識することが大切である。

運転資金の確保から予算を決める

コンセプト、そしてそれに対する戦略を反映させた店舗デザインのイメージが出てきたら、次に考えるべきことはお金についてである。美容室を開店してすぐに安定した売り上げがあるとは限らず、開店後、軌道に乗せるまでには約半年かかるといわれている。半年程度の運転資金を確保した上で、店舗デザインの予算を決めていく。

 

美容室の店舗デザインのポイント

美容室にはシャンプー台や、施術台、大きな鏡、様々な器具を使用、配置する為、特殊な空間づくりと言える。美容室の店舗デザインを詰めていく際に抑えて置くべきポイントを確認していく。

ターゲット層の明確化

初めて開業をする方にとっては夢に見た美容室の開店であり、自分好みの独自の店づくりを楽しめる。ただし美容室経営も当たり前であるがビジネスだ。自分の好みだけを考えていてはいけない。この店は「どの層の為でありたい」か、そして「その人の求める美容室」とは何かをしっかりと考える必要がある。美容室を出す土地にはどのような客層が多くいるのか、または狙いたいターゲット層が多くいる土地はどこにあるか、場所と空間作りの前には、ターゲット層を明確化していく。

第三者の目線でデザインを考える

ターゲット層が決まれば、第三者であるお客様の目線でデザインを考えていく。色々な事を考え、決めていくに連れて主観的な目線が強くなってくるが、自分がターゲット層と同じ層であれば「美容師」としてではなく「お客様」としてデザインを見ていくことは大切な意識である。ターゲット層の知り合い数人からアンケートをもらうのも有効的だ。

客単価、回転数から席のレイアウトを考える

美容室にとって必要な「席」というのは「待合い席」「施術台」「シャンプー台」の3種類あり、この座席数を考える必要がある。この座席数を考える際には「売上=席数×回転数×客単価」を参考にすると良い。回転数とは1日の営業時間の中で一つの席に何人座るかの数字である。例えば月の売り上げが190万欲しい場合、週に一度の定休日で26日営業として、施術台3席×5回転×平均客単価5000円×26日間=195万となる。希望の売り上げを出す→参考の席数を出す→希望の美容室の広さを出すと考えていくと、店舗の希望が出しやすくなる。

人間工学、心理学の観点も参考に

例えばカット中に、シャンプー台に移動する他のお客様と目が合うような配置、鏡越しにお客様同士の目が合う配置は居心地の良い空間とは言えない。

美容室は鏡が多い分、お客様が目にする場所が多くなる。うっかり鏡に映ってしまい、レジ裏やお客様の鞄やコートなどを掛けている場所などが見えてしまわないように、配慮が必要である。施術中にどのような景色が目に映っていると心地よいかを考える。

そして美容室でのお客様の動きは待合席からシャンプー台へ、シャンプー台から施術台へと頻繁では無いが、大きく場所の移動があり、さらに美容師の動きはくるくると店内を歩きまわる必要がある。配線の位置と共に、動線を配慮した空間を考える。

メンテナンスの効率を考える

日々の掃除がしやすい、汚れにくい、メンテナンスしやすいことは、常に清潔な空間を保つ為に重要となる。汚れにくい素材を使用する、電球の交換が容易に出来るなど、最初の段階でメンテナンスのしやすさも頭に入れて置くと良い。

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立地も内装デザインにとって重要な要素

どのような種類の店でもそうだが、出店してから周辺の環境が店と合っていないなど、問題があっては困る。出店場所を選ぶ際には必ず自らの足で歩きまわり、近くのお店を覗き、その土地の空気を確認する必要がある。

 周辺の調査

周辺調査で必ず押さえておくべきポイントは「同業種のお店の有無」「商圏のターゲット層の確認」「商業施設の有無」「最寄駅に停まる電車の種類」がある。

「同業種のお店の有無」は商圏内にすでに美容室があることが問題ではない。もちろん、同じテイストの美容室であり、距離が近い場合は、候補として考える必要があるが、コンセプトも違う場合、そのお店が繁盛している様子であれば、目的を持った人の流れがそこには出来ていると考えられる。

「商圏のターゲット層の確認」はもっとも大切な要素である確認事項です。作ろうとしている美容室はその場所に必要とされているかどうか、この場所に必要とすべき美容室はどのようなものかが見えてくる。

「商業施設の確認」は、ターゲット層の確認と似ている項目である。商業施設が有れば、その商業施設のターゲット層の動線が出来ていることがわかる。駅から商業施設までの間に出店予定地があれば、人の流れから見るとベストと言える。

「最寄駅に停まる電車の種類」は、特急が停まるのか、複数の線が交差しているかで、少し距離のある地域の客層も狙っていける。お店のコンセプトや規模によっても変わるが、どこまでを商圏とするかを考えるひとつの目安ともなる。

物件の確認

物件の要件としては「駅や商業施設からの交通」「人通りの多い道や、大通りからの位置」「フロアの広さ・階数」「駐車場を設けられるか」「わかりやすい場所か」がある。

「駅や商業施設からの位置」と「人通りの多い道や、大通りからの位置」は先ほどの周辺調査でも記述した通り、人の流れの中にあるかどうかである。隠れ家的な美容室を目指す場合は駅の人通りが多い出口とは逆側の位置がコンセプトとしてはしっくりくるが、あまりにも駅から離れている、住宅地から不便な場所がある場合であれば、不便ゆえの強みを作らなければお客様がついてくるにはハードルが上がる。

「フロアの広さ・階数」の広さに関しては、必要な席数によって変わってくるが、階数については吟味する必要がある。1階の路面の方が認知度は高くなるが、家賃が高い可能性もある。しかし、コンビニなどとは違い、通りすがりに入る店ではなく、明確な目的を持って入店する美容室であれば、決して2階以上の美容室が入りにくいということではない。

さらにお客様の中には路面ではなく、自分の姿が外からは見えない空間の方が落ち着くという方もいる。ターゲット層が非常に広い場合は1階の方が有効かもしれないが、コンセプトによっては2階以上のフロアで美容室を行うのもひとつである。

「駐車場を設けられるか」に関しては周辺の環境やターゲット層によっても異なる。大通りが多く、車の利用者が多い土地であれば、駐車場は設けるべきだが、小道が多く、徒歩か自転車での移動手段で生活をしているターゲット層であれば、駐輪場のみで十分な場合もある。

「わかりやすい場所」に関しては、隠れ家的な美容室を目指す場合でも頭に置いておいた方が良い項目である。隠れ家的な美容室であっても、まったく目印となるものが近くない場合、「口コミ」の効果を発揮しにくい場合が出てくる。角の有名なケーキ屋を曲がった突き当り。などターゲット層にとって共有しやすい目印があれば、口コミの際にも印象に残りやすいという利点がある。

 

店舗デザイン依頼先の選び方

そもそも美容室を開店させるのには、デザイン→設計→施工の流れがある。「デザイン」とは内装素材はこのような物を使用して、ここの照明にはアンティークなペンダントを設置してなど、アイテムや素材を考え、具体的な形を決めていくことである。「設計」はデザインの内容から、内装素材にはメーカー○○のこの壁材を使用し、照明は○○メーカーの商品番号○○にする。など素材、材料の指定、工事方法を具体的にしていく作業である。設計が完了した段階で、材料や工事方法が明確になり、ここで初めて工事費用が出てくる。最後の「施工」は実際に工事を行うことである。

流れはわかったところで、いざ店舗デザインを依頼しようと思った時に、初めて開業する場合はどこにデザイン・設計を依頼するべきなのか悩むのではないだろうか。探し方としては①インターネットやメディアからで自分で探す②インターネット上のマッチングサービスを利用する③友人や知人から紹介などがある。

そして依頼先を選ぶ際に、知っておくべきことはもう一つある。店舗デザインを依頼する先には主に、「店舗の施工業者」「店舗デザイン会社」「建築士事務所」がある。それぞれにメリットがあり、同時に頭に置いておくべき事柄がある。

各会社の強みを知る

「店舗の施工業者」とは実際に工事をする業者であるだけでなく、設計と施工の両方を行うところもある。店舗の施工業者にお願いする場合は、工事がメインの依頼内容となる為、大概の場合、設計料は不要で工事費用に含まれる。また設計と施工を一つの会社で行う為、デザインから工事に入るまでの流れがスムーズとなり、開店までの時間を短縮することが可能だ。「この人に依頼したい」という希望のデザイナーがいない場合は、ある程度デザインにも強い施工業者にデザインから工事までを依頼する方が、費用や期間の面でも優位となる。
頭に置いておくべきことは、施工業者が出してきてくれた設計が気に入った場合、施工もその業者にお願いすることが前提とな為、他の施工会社と、工事費の比較が出来ないところである。

「店舗デザイン会社」の中には、美容室や特定の店舗を専門にしているデザイン会社もあり、店舗や美容室のデザイン・設計に慣れているところがメリットである。イメージを伝えると、様々なアイデアの提案をしてくれる。さらに施工に関しては複数の施工業者に合い見積もりをして、工事費の比較が可能だ。頭に置いておくべきことは、店舗デザイン会社の場合、建築士の資格をもっていない場合がある為、その際には外注の建築士事務所に確認申請が必要であり、またデザイン・設計の後には、施工してもらう業者を決める時間を必要とする。

「建築士事務所」では「店舗デザイン会社」同様に、施工に関しては複数の施工業者に合い見積もりをして、工事費の比較が可能だ。さらに建築士の資格を持っている為、大規模な店舗の設計や、工事の監理も引き続き行ってくれる為、安心感がある。建築士事務所にも住宅を得意としているところ、店舗にも慣れているところと様々なので、美容室の設計に慣れている事務所を探すことが大切である。

依頼先の過去物件を確認

依頼先を検討する際には是非、過去に手掛けた物件も確認することをおすすめする。美容室のデザイン・設計の経験数、得意とするテイストを見ることで、自分の持っている美容室のイメージをどのように考えてくれるか、デザインしてくれるかの参考となる。

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店舗デザインを依頼する際に用意しておくべきこと

いざ依頼先が決まったら相談をするのだが、この時に用意しておくとコミュニケーションが取りやすくなり、スムーズに話を進めることができるものがある。店舗デザインの専門的な内容はわからないとしても、なんとなくのイメージのみを伝えてお任せするのではなく、しっかりと希望を決め、明確に伝える手段を選ぶことで、思いも付かなかった素敵な提案を期待することが出来る。

参考となる店舗デザインやイメージ

口頭で未だ形のないイメージを伝えるのは困難な為、視覚的に伝えられる準備をしておく。すでにある店舗の画像や、気に入っている内装の素材、什器の画像などを用意しておく。デザインには様々なテイストがあり、そのテイストを知る事で、依頼先と共有しやすくなる。

主なデザインテイストの一覧
■ 「ナチュラル系」自然な、素朴なといった意味合いで、店舗デザインで言うと、木材や石、植物などをメインにしたシンプルで明るい空間である。素材のあたたかみを感じる為、くつろぎを大切にしたい店舗におすすめのテイスト。

ナチュラル系

白の壁材や什器をメインにした空間に暖かな暖色の光が心地よい空間。部分的に施された緑と、窓枠にもとことん白を使用することで、外の光が隔たり無く感じることが出来る。

■ 「エレガント系」優雅で上品な印象のデザインで、店舗デザインでは高級感を感じる空間となる。異なる素材やアイテムを沢山使用するのではなく、シンプルな中にポイントとなる上質な素材を使用したエレガンスな店舗では、日常から少し上がったようなリッチな時間を過ごせる。

チェアー

空間を贅沢に使用し、余白をたっぷりと持たせた空間には、シンプルでありながらこだわりのタイル素材を使用することで、同一の色みでバランスよく使用されている。チェアーもゆったりと座れる厚みのあるものが選ばれており、上質な時間が流れている。

■ 「アート系」日常生活ではあまり目にしないような奇抜でインパクトのあるここでしか感じれないテイスト。異素材の組み合わせや、スケール感を意図的に変えることで刺激的な空間となる。非日常を思い切り演出したい場合に有効なテイストで、お客様にはわくわくドキドキする時間を過ごしてもらうことができる。

アートに彩られた店内

壁面にテンポよく配置された装飾や、梁の部分にカーブを用いるなど、絵に描いたような空間がわくわくさせる。様々な色を使用しているが、全てトーンが統一されている為、賑やかであるが空気感にブレを感じさせない。

■ 「北欧系」女性に人気のテイストで、デンマークやスウェーデンなどのインテリアを参考にしてテイスト。特徴は木のぬくもりと明るく楽しいカラーであり、これは北欧が昼間の時間が短く、寒さが厳しい中でも、明るい色のテキスタイルや木材であたたかさを感じているからである。シンプルな真っ白の壁に、濃い目の板を使用した床など、壁材や床材はシンプルに施し、ポイントとなる明るい色は、ラグや椅子、小物で演出するのがポイントである。

北欧系

エイジング塗装の壁面と、ストーリーを感じる什器や家具があたたかく、ワンポイントとして綺麗な色のランプや小物などを置くことで空間に華がプラスされる。

■ 「モダン系」現代的という意味を持つモダンは、店舗デザインでいうと装飾的な要素を排除し、ガラスや金属などの人工素材を使用したシンプルで先鋭された空間である。デザイン性の高いシンプルな家具や什器ひとつひとつがシンプルな空間で引き立て合う。さらに「和モダン」というテイストも存在する。「和モダン」は人工的なスタイリッシュなモダンに対して、自然素材を使用しつつ、形状は装飾的ではなく、エッジの効いたものや、シンプルなフォルムで構成されている。一言でいうと現代的な和風として、飲食店などでも人気のテイストだ。

白いカーテンがある店内

シンプルなモダンテイストの美容室であるこちらの空間は、必要最低限のものしかないスッキリとした空間が魅力的である。白を基調とした店内でシャープではあるが、パーテーションは優しく布のカーテンで仕切られている。

■ 「クラシック系」ヨーロッパの古典的な様式を取り入れたテイストで、店舗デザインでは重厚感のある空間となる。木材も濃い目の色みのものを使用し、細部には装飾が施されたアイテムを使用する。あたたかみの中に格調ある雰囲気を楽しめる。

シャンデリア

大胆なほどに大きなシャンデリアなど装飾品を全面に見せる空間は、お客様に特別感を味わってもらえること間違いなしである。まるで舞台の中に入り込んだような非日常を楽しませてくれる。

■ 「ポップ系」黄色にブルー、ピンクにグリーンなど、鮮やかな色をふんだんに使用した楽しい雰囲気のテイストである。多くの色を使用する必要がある分、配色を吟味する必要がある。複数の色を使用する場合はトーンを一定のビビットにし、色が喧嘩をしそうなところには、無彩色である、ホワイト・グレー・ブラックを間に挟んであげると良い。

ピンクを基調とした内装

鮮やかなビビットカラーが店内全体にちりばめられた配色は、什器や家具で透け感を出して圧迫感を無くす工夫が施されている。複数の色を使用している。しっかりと白をベースにしている為に、色同士が引き立てあっている。

■ 「アジアン系」アジア地域のインテリアを取り入れたテイストである。麻や竹、籐などの素材や、什器にはココヤシ製の什器などを配置すればリゾート感のある空間となる。開放的でありリラックス出来るテイスト。

アジアン系のインテリア

アジアン系には圧迫感を与えない事は重要となる。布や麻など柔らかさを感じる素材をチョイスし、自然素材をちりばめる。自然素材の中でも色のトーンは統一し、様々な素材をふんだんに使うことで充実した空間となる。

■「アンティーク系」アンティークはフランス語で「骨董品」という意味である。本来は生産から100年以上経過しているものに対してアンティークという言葉を使用するが、デザインテイストの中で「アンティーク系」と言えば、古くからの物、時代を感じるテイストとして使用されている。時代の流れ、使用感を感じる金属や木材、ガラス素材を使用しており、現代では見られないデザインを楽しむ事が出来る。似た言葉で「ビンテージ」というテイストもあるが、アンティークが生産100年以上の物に対して使用するのに対して、ビンテージは生産から100年未満で、今とは別の時代に作られた物に対して使用する。

本と本棚

アンティーク空間を演出するには、使い古された塗装(エイジング)や、小物や什器にも誰が見ても年期の入った物とわかるアイテムを徹底的に揃えることで厚みのある空間が出る。アンティーク系の空間には様々な素材を取り入れているが共通しているのは古色を感じる部分である。

予算を決めておくこと

先の「美容室の店舗デザインでまず考えること」でも記載した通りに、予算を決めて伝えておくこと。店舗デザインを考えるにつれて、これもしてみたい、これもランクが上の素材でと、見ればランクが上の素材や什器を選びたくなり、やりたいことが溢れてくる。デザイン・設計をしてもらう側にしっかりと予算を伝えておくことで、希望と価格を上手く調整してくれる。予算がはっきりと決まっていない段階で、店舗デザインの希望だけを伝えてしまうと、実現出来ないプランが出来てしまう可能性がある。

物件の状態・契約形態の内容

物件の状態が、前の店舗の内装が残っている状態の居抜きなのか、床と壁以外には何もないスケルトンの状態なのかによっても、手間や費用が異なってくる。また契約の内容が、開店前から手を入れだした時点で家賃が発生するのか、開店したその日から発生するのかも全体のスケジュールを考える為にも伝えて置く必要がある。

 

店舗デザイン依頼から引き渡しまでの流れ

依頼する際に用意しておくことが整ったら、いよいよ打ち合わせに入る。依頼から引き渡しまでの流れを把握し、店舗デザインと同時に進めるべき事柄と併せてスケジュールを立てる。

施主とデザイナーの打ち合わせ

店舗デザインを、デザイン会社や建築事務所に依頼する場合はデザイナーや建築士と、店舗の施工業者に設計から施工まで一括して依頼する場合は施工業者と打ち合わせを行う。コンセプト、全体のイメージ、予算を共有し、今後のスケジュールも立てていく。

店舗デザインの提案を受ける

共有した内容を元に、デザインを依頼した会社(若しくは設計施工会社)からスケッチやパースを用いてデザインの提案をしてくれる。大体デザインが上がるのは打ち合わせから1~2週間くらいが目安である。思い描いていたイメージとなっているか、予算の面でも問題なさそうなプランか、こだわる部分、お金をかける部分など、提案を元にすり合わせをしていく。

店舗デザインの設計を具体的に決める

決定したデザインを具体的に落とし込む為、デザインの依頼を受けた会社(若しくは設計施工会社)設計図の作成に入る。予算内でデザインが実現するように素材や材料を選定していく。設計内容には専門的な知識が無いと、何が記載されているかわからない部分があるかもしれないが、わからない所はひとつずつ、依頼した会社に確認し、費用の合計額だけでなく、何にどれだけ費用がかかっているかの内訳もしっかりと確認していく。

施工会社の選定

いよいよ設計図が完成したら、デザイン会社や建築事務所に設計依頼をした場合は施工してもらう会社を選んでいく。店舗の施工業者に設計を依頼した場合はそのまま施工をお願いすることになる。

店舗デザイン会社や建築事務所の場合は、施工会社を自身で探すか、デザインしてくれた先から紹介をしてくれる事が多い。紹介してくれたところ、自身で探したところなど合わせて2、3社に設計図を見せ、見積もりをお願いする。この見積もりが出てくるのも大体1~2週間くらいが目安である。上がってきた見積書には専門的な内容が多くかかれている為、不明な点はデザインを依頼した先や、施工会社に確認し、相談することが大切である。

繰り返しとなるが、設計施工の場合は大概の場合は、設計料は不要で工事費用に含まれる。また同じ会社で設計と工事を行うためデザインから工事までの流れがスムーズでオープンまでの時期を短縮することが可能。絶対にこの人に依頼したいという希望のデザイナーがいなければ設計施工である程度デザインの強い工事会社に依頼して工事まで依頼するが工事用、期間の面でも優位だ。

着工

設計と施工を別々の会社にお願いする場合は、施工会社を決定し、いよいよ工事開始。着工しても完全にお任せにせず、様子をうかがいスケジュール通りに進んでいるか、設計図通りに進んでいるかを確認する。

竣工・引渡し

工事が全て完了したら、電気や水道関係に問題はないか、設備の使い方や、什器の状態、フロア全体の使い方を確認する。気になる点があればすぐに聞いて、全て問題なければ引き渡しとなる。

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美容室の店舗デザインを含む開店までの費用

それでは美容室の店舗デザイン、施工費用にはどのくらい費用がかかるかを含め、開店までに必要な費用を見ていく。

何にお金がかかるかを確認

■デザイン・設計費…デザインと設計を依頼した会社に払う費用※設計施工を一括で施工業者に依頼した場合はなし
■工事費…施工を依頼した会社に払う費用(電気・水廻り・空調・看板なども含む)
■物件習得費…家賃・不動産仲人料・保証金など
■開店準備費…備品・消耗品・広告費・人件費

デザイン費の決め方

一番予算の中でどれくらい費用をかけたら良いのか悩む部分でもあるデザイン費については、デザイン・設計を依頼する会社によって大きく異なる。目安として二つの数字があり、一つ目は「坪数×単価」二つ目は「工事費の10%前後」が一般的であると言われている。

設計・施工を共に一つの会社に依頼する場合は、デザイン費はディスカウントされる場合もあり、また、かなり明確なイメージをもって依頼する場合と、そうでない場合でも価格が動く。大切なお店作りを共に行う会社なので、空間の有り方など、考えを共有出来る会社に依頼することをおすすめする。

施工費用の相場

施工費用については、どのようなデザインか、また外装にも手を入れるのかどうかで大きく変わってくる。よって施工費用の相場にも幅があり、1坪あたり30~60万円といわれている。さらにこの坪単価は物件の規模によっても異なってくる。例えば、仕様がまったく同じで30坪の美容室と、10坪の美容室の工事では、30坪の坪単価の方が安くなる。理由は、工事面積が小さくても大きくても、工程や職人さんの工賃に変わりはなく、また必要とされる材料の種類が減るということもない。工事面積が小さくて減る部分は材料発注数だけである。よって規模が大きいと坪単価は小さくなり、規模が小さいと坪単価は大きくなる。

支払いのタイミングと方法

デザイン・設計費と施工費の支払いのタイミングは会社によって様々だが、デザイン・設計費は、設計が完了した時点と引き渡しの際に分けて支払い、施工費は、引き渡しの際に支払うのが一般的です。施工費に関しては金額が高い為、頭金を引き渡しの際に支払い、残りは分割で払う方法が一般的である。

 

美容室の店舗デザインは第一印象となる

美容室の店舗デザインは、開店前の大きな決めごとであり、費用も労力もかかるが新しい空間を作っていく楽しさがある。美容室の扉を開けた瞬間の空間は、美容室の第一印象となり、その後に受けるサービスの印象のベースとなる。お客様にとって通いたいかどうかを大きく作用する要素であり、競争の激しい美容室業界にとって、他店との差別化を魅せることが出来る店舗デザインは、経営の生命線と言っても過言ではない。

そしてお客様だけでなく美容室で働くスタッフにとっては、日々を過ごす職場である。気持ち良く働ける店舗デザインはモチベーションにも大きく作用する。スタッフにとって、お客様にとって「好きな空間」となった美容室は、多くの人や土地にとってなくてはならない場所となる。

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