居酒屋の開業資金の把握と費用を安く抑える際の秘訣とは?

脱サラや定年後の第2の人生歩む道として、飲食店を経営したいというニーズが最近多くなっている。その中でも夫婦二人で手軽に始められるということで、小規模の居酒屋の人気が高まっている。

しかし、店舗経営の経験がない全くの素人にとって、何から手をつければいいのかわからないという方が多いのも事実だ。

居酒屋に限らず飲食店を始めるにあたって必要なことはまず、開業資金を把握することだ。開業資金がわからなければ、資金調達や内装工事など、開業に向けての具体的な行動を取ることができない。

つまり、居酒屋開業における最初のステップと言っても過言では無いだろう。今回は、この様な問題を解決するために、開業で必要となる資金について順を追ってわかりやすく説明させて頂く。

 

居酒屋開業資金を把握しよう

居酒屋の開業資金で必要となるのは下記の3つとなる。

・物件取得費
・内装工事費
・開業費(開業経費)

それぞれの説明と資金シュミレーションを下記に記載する。

 

居酒屋開業における物件取得費について

居酒屋をテナントで借りる場合、物件取得費が必要となる。物件取得費には保証金、初回家賃、仲介手数料がある。

保証金とは、契約時に一時的にオーナー側に預けるお金のことを言う。賃貸住宅の敷金の様なもので、解約時には返却されるものだ。相場は家賃の6ヶ月以上となる。人気物件の場合は、12ヶ月以上となることもある。

注意したいのは、保証金の返却時期だ。契約によっては、解約してから6ヶ月や、次の借り主が決まってからなど、不利な条件となることお多い。必ず事前に契約書に記載されている内容をチェックしておこう。

 

初回家賃は、当月の日割り分と翌月の家賃をまとめて契約時に支払う形となる。家賃発生日は通常、内装工事開始日とするのが良いだろう。それ以前にしてしまうと、家賃ロスが発生してしまう。

そのためにも事前に内装工事業者に物件をみてもらい設計を進めておくことが重要だ。

 

続いて、仲介手数料だが、これは賃貸住宅でもお馴染みだろう。相場は家賃一ヶ月といったところだろう。

 

物件取得費をシュミレーションしてみる

まずは立地条件を設定してみる。場所は大阪市梅田駅から徒歩5分、繁華街の1階の路面店とする。広さは20坪、家賃は坪単価2万円、合計で60万円/月となる。保証金は最低限必要な6ヶ月とした。

保証金:60万円×6ヶ月=360万円

初回家賃:60万円×1.5ヶ月=90万円

仲介手数料:60万円×1ヶ月=60万円

物件取得費:360万円+90万円+60万円=510万円

 

居酒屋開業における内装工事費について

内装工事費とは、内装の設計費用、仕上げの工事料、その他空調や照明などの設備工事、いわゆる内装工事業者に支払う工事金額のことだ。

厨房機器や家具などは内装工事費用に含めることは可能だが、業者の経費が乗ることで工事が高くなるので、オーナーであるあなた自身で購入した方が良いだろう。

また、居抜物件を利用すれば、内装仕上げや厨房設備などを利用できるため工事費用を下げることは可能だ。ただ一般的に居酒屋の場合、内装工事費用は30万〜50万/坪程度が相場となる。

 

内装工事費をシュミレーションしてみる

それでは実際に内装工事費用を計算してみる。内装のグレードは特に豪華でもなく一般的なグレードとして、坪単価30万円とした。

内装工事費:20坪×30万円/坪=600万円

 

居酒屋開業における開業費について

開業費とは開業に向けて必要となる経費のことだ。集客面で言えば、ホームページの作成やチラシ広告の作成から配布、求人広告などがそれに当たる。

また、設備面で言えば上述したように厨房設備や家具などをご自身で購入するのであれば計上しなければならない。その他食器やユニフォーム、レジスターなど備品類も開業費に該当する。

 

開業費をシュミレーションしてみる。

それでは実際に開業費を下記に計算してみる。

ホームページ作成費:50万円
チラシ作成&配布:10万円

厨房設備費:100万円
家具什器類:50万円

その他備品類:50万円

開業費:50万円+10万円+100万円+50万円+50万円=260万円

 

開業資金をシュミレーションしてみる。

上記で計算した数値を合計して開業資金を算出してみる。

物件取得費:510万円
内装工事費:600万円
開業費:260万円

開業資金合計:1,370万円

 

開業資金を下げる際の注意点とは?

上記のシュミレーションで開業に必要となる大まかな資金の流れが理解できたと思う。できることならこの費用は下げたいと誰もが思うところだろう。

しかし、安易なコストダウンは後々のトラブル発生原因になり易い。そうならないためにも開業資金を低く抑える際の注意点を公開する。

 

空調機や冷蔵庫は新品を買え!!

空調機や冷蔵庫は費用が高いため、中古品を購入する経営者が多いが、実はこれは間違いである。確かに中古品の場合、値段は安いが、後々のトラブルが多発する可能性が高い。

例えば冷蔵庫の場合、コンプレッサーの耐久年数が意外と短かかったりする。交換する費用を考えると新たに購入した方が安かったということもよくあることだ。

まだエアコンについても、中古品は能力不足であったり、コスト削減のため、台数を減らしたりすると、思った以上に部屋の温度が下がらないということがよくある。

特にオープンキッチンの場合など、厨房の熱が客席に行き渡るので、お客様を不快に感じさせてしまう可能性がある。客足が遠のいて売上が下がることも考えられるのだ。そうならないためにも、適切な台数を新品で購入した方が良いのだ。

 

内装工事費を下げる際のポイント

内装工事費を下げる際に安易にグレードを下げる様なことをしてしまってはいけない。内装が見すぼらしいものになってしまっては、お客の足が遠のいてしまうこともありえる。

最も良いのは内装の価値を下げることなく、価値を維持しながら、技術的な解決で工事費を下げることだ。これをVE(value engineering)と言う。

その際に便利なのが複数の業者に見積りを依頼することだ。競争原理が働くことで、業者の起業努力や技術解決で工事費用を安くすることができる。アーキクラウドでは無料で見積比較サービスを実施ているので、是非活用頂きたい。

「内装工事見積り比較/アーキクラウド」

 

最後に

現在の居酒屋業界は、チェーン系の大規模居酒屋や高級料亭の暖簾分けの職人気質の和食店など、ある程度の資本が必要な店舗で溢れかえっている。だからと言って、完全にシステムされたチェーン店や、一般庶民には手が届かない高級店ばかりにニーズがあるというわけでは無い。一般的な価格で、個性あるメニューを提供できる個人経営の居酒屋のニーズも間違いなく多い。その様なニーズに答えるためにも開業資金をできるだけ低く抑えて、その分をお客さまへのサービスへ還元できる様な、居酒屋を開業して頂きたい。

 

株式会社 アーキバンク
株式会社アーキバンク
建築に関わる専門知識、経験を活かし、建築や内装に関わる「ヒト」「モノ」「サービス」を効率的かつ有効に結びつけるため、建築関連のWEBメディア事業を中心に、WEBコンサルティング事業を展開。
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第16回:内装工事の耐用年数と減価償却について
第17回:賃貸物件でもかかる固定資産税について
第18回:店鋪・飲食店開業前にやるべき立地、物件選びとは?
第19回:店鋪・飲食店物件の立地戦略その1
第20回:店鋪・飲食店物件の立地戦略その2
第21回:店鋪・飲食店物件の立地戦略その3


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