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整骨院、接骨院、鍼灸院の開業資金と黒字経営のための3つの秘訣

整骨院、接骨院、鍼灸院の開業資金は立地や、店舗の面積、内装のグレード感によって様々だが、一般的には1,000万円程度が必要と言われている。また、黒字経営を続けるには、資金計画を綿密に行わなければならない。

現在、日本には40,000店程度の整骨院があると言われており、その数は急激に上昇している。熾烈な競争に勝ち抜くためにも、「お金」に関する知識はしっかりと身につけて、大きな利益を掴みとるための戦略を立てなければならない。

今回は、これから整骨院をオープンしようとする新規オーナーのために、開業資金及び黒字経営を持続させるための秘策を公開させて頂く。

開業資金をシュミレーションしよう

まずは、開業資金をシュミレーションしてみよう。いくつかの項目があるが、最も大きな割合を占めるのが、家賃や保証金、仲介手数のなどの「物件取得費」だ。

その中でも保証金は額が最も大きく、最低でも家賃の6ヶ月以上、中には24ヶ月も必要となるケースがある。基本的には返却されるお金だが、返却の時期が、「解約の半年後」「次のテナントが決まるまで」など様々なので、契約前に十分に確認する必要がある。

初回家賃は、契約月の月末までの日割り分と翌月分の賃料となる。基本的には内装工事開始日を契約日として、できるだけ余分な賃料が発生しない様にしたい。

オーナーによっては、内装工事中は賃料無しの交渉に応じてくれることもある。仲介手数料は一般の住宅と同様で、1ヶ月分の家賃を手数料として支払うことが多い。

次に必要となるのは「設備投資費」だ。内装工事費や器材の購入費がそれに当たる。内装工事費用はグレードによって様々だ。特にこだわりが無く、簡素なもので良ければ、坪単価10万円代からでも工事は可能だ。詳細については、下記記事を参照頂きたい。

「整骨院、接骨院、鍼灸院の内装費、坪単価及び相場感ついて新規開業オーナーが把握すべき3つの項目について」

器材については、購入とリースという選択がある。リースは最新の器材を、初期費用無しで使用できるというメリットがあるが、「所有権がない」「途中解約できない」「故障した場合の修理の負担は借り主にある」など、借り主側に不利となる条件が多いのがデメリットだ。初期費用を賄えるのであれば、出来る限り自分で購入するのが良いだろう。

続いて必要となるのが「開業費」だ。開業時において必要となる経費のことで、ホームページ作成代やチラシの作成と配布代などの販売促進費や備品の購入費がそれに当たる。

特に、ホームページについてはWEB集客を行う上では必須となるので、必要経費と割り切ってお金と時間をかけて作りこもう。下記に書く項目で必要となる費用をシュミレーションしたので参考頂きたい。

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物件取得費

条件:中目黒駅徒歩10分 賃料2万円/坪 面積20坪 賃料40万円

保証金:40万円×12ヶ月=480万円(家賃の12ヶ月分)

初回家賃:40万円×1.5ヶ月=60万円

仲介手数料:40万円

物件取得費合計:580万円

 

設備投資費

内装工事費:20万円/坪×20坪=400万円

器材購入(ウォーターベッド1台) :200万円

設備投資費 合計:600万円

 

開業費

HP作成費:30万円

チラシ作成配布:10万円

備品購入費:10万円

開業費 合計:50万円

 

整骨院、接骨院、鍼灸院の開業資金

580万円+600万円+50万円=1,230万円

机上のスタディではあるが、開業資金はおおよそこの程度は必要となる。また開業資金は5年以内に回収するのが良いと言われている。計算すると、1,230万円÷12ヶ月÷5年=20.5万円となる。つまり最低でも月に20.5万円以上、経常利益が残るように、経営をしなければならないということだ。

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黒字経営を維持するためのシュミレーション

まずは、何を持って黒字経営と言えば良いか考えてみよう。当然ながら利益を出すのが目的となるが、利益は「粗利」「営業利益」「経常利益」の3つに分類できる。

「粗利」は売上高から原価を引いた額だ。整骨院の場合、飲食店と違い、原材料費がほとんど無いので、粗利は売上高とほとんど変わらない。

「営業利益」は粗利から経費を差し引いた金額だ。経費にはスタッフへの給料となる人件費や家賃、その他光熱費などがそれに当たる。続いて「経常利益」だが、これは営業利益から営業外損益を差し引いた金額となる。

営業外損益とは、字の通り営業以外に発生した支払いのことで、例えば金融機関から借りたお金の利息などがそれに当たる。つまりこの経常利益をプラスにすることが、イコール黒字経営となるのだ。

 

黒字と赤字のボーダーラインを確認する

黒字と赤字のボーダーラインを「損益分岐点売上高」と言う。この数値がわかれば、黒字経営するために、最低限確保すべき売上高がわかる。

まず、経費には「固定費」と「変動費」があることを覚えておこう。固定費とは、家賃など、毎月支払うべき決まった金額のことを言う。一方、変動費とは原材料費など、毎月変動する金額のことだ。

人件費については、成果報酬制の様に毎月変動する様であれば変動費だが、整骨院の場合は、固定報酬であることが多いので、今回は固定費として扱う。これらを用いて下記計算式にて、「損益分岐点売上高」は算出できる。

変動費+固定費+経常利益=売上高

損益分岐売上高=変動費+固定費

要は、固定費と変動費がわかれば損益分岐点売上高が算出できるのだ。それでは実際にこの数値を算出してみよう。

 

変動費

原材料費 :5万円
販売促進費:5万円

小計:10万円

 

固定費

家賃      :40万円
水道光熱費   :10万円
人件費 オーナー:50万円
スタッフ:35万円
スタッフ:30万円
バイト :10万円
バイト :10万円
借り入れ金の利息:3万円

小計:188万円

 

損益分岐点売上高

10万円+188万円=198万円

これで損益分岐売上高を算出することができた。この数値を下回れば赤字、上回れば黒字ということになる。しかし重要なのは、目指すべき売上高は、この数値ではないということだ。

整骨院を開業した以上、やはり利益は大きくしたい。その基準となるのが、上述した開業資金を何年で回収できるかという考えだ。5年以内に回収したとすると、月々に必要となる費用は20.5万円となる。

この数値以上の利益を目指さなければならない。198万円+20.5万=218.5万円が最低限確保しなければならない売上高となる。

 

どうやって利益を大きくすれば良いか?

利益を大きくする方法は、2種類ある。一つは売上高を上げること。もう一つは経費を削減することだ。売上高は「客数×客単価」で算出できる。客数を増やすには、まず集客をしなければならない。

現状において最も効果的な方法はネットを駆使したWEBマーケティングだ。費用対効果が非常に高く、SNSやブログなどの無料ツールを使えば、広告費ゼロで集客することも可能だ。

WEB集客については飲食店経営者向けに執筆した下記記事で詳細が確認できるので参考頂きたい。

「最新WEB集客方法3つの秘策を公開」

また、客単価については競合店との関係もあり、上げることは容易ではないだろう。現実的な方法は2通りある。1つはメニューを増やすことだ。

今までの施術単価はそのままで、別の単価が高い施術メニューを用意する。そうすることで、お客様に値上げ感を感じさせること無く単価を上げることができる。

 

続いて、経費を下げる方法だが、売上高を上げるのが厳しい様であれば経費を下げよう。余分な支出が無くなり、経常利益を増やすことができる。整骨院、鍼灸院の場合、経費で最も大きな比率を占めるのが人件費だ。

しかし、むやみに人件費を下げてしまっては、スタッフのやる気を損ねるだけで逆効果だ。バイトを活用し、作業と仕事を明確に分割して業務効率を上げるなどの工夫をしよう。

因みに、売上高に対して65%程度の割合(オーナー給与含む)が適正な人件費率だ。上記の例の場合、売上高218.5万円に対して人件費が135万円と、ほぼ適正な人件費であることがわかる。

人件費を抑えることができれば、経常利益も増えるので、その分、経営も楽になってくるだろう。

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実際にシュミレーションしてみよう

それでは、実際にあなたがこれからオープンする店舗の月の売上をシュミレーションしてみよう。⑥の経常利益が開業資金を60で割った数値(5年で回収)以上であれば、まずまずの経営だといえる。

3×12

①売上高 218.5万円
②原価 5万円
③粗利 213.5万円 ①ー②
経費 オーナー人件費 50万円
従業員人件費 85万円
家賃 40万円
水道光熱費 10万円
販売促進費 5万円
④合計 190万円
⑤営業利益 23.5万円 ③ー④
⑥利息 3万円
経常利益 20.5万円⑤ー⑥

 

また、資金計画の参考値となる数値下記に記載した。シュミレーションした数値が適正か確かめてみよう。


人件費率(オーナー含む):65%以下
人件費率(スタッフのみ):40%以下
家賃の売上に対する比率:10%以下
1ベッド辺りの売上高:44〜55万円


 

まとめ

整骨院や鍼灸院の店舗数は右肩上がりで伸びている。大衆の関心が「モノ」から「サービス」に移行しているからだ。大手家電メーカーが軒並み赤字を計上していることがらもわかるだろう。

この激戦の中を勝ち抜いていくには、基礎である「お金」に関する知識は必要不可欠だ。今回の記事を参照に、資金計画の感覚を身に付け、実践に移して頂きたい。

 
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