古き良きビンテージの雰囲気!古着屋を開業するときに意識すべきこと
古着屋は、過去誰かに着られていた服を集めたアパレルショップです。ただの中古の服ではなく、新しい服にはないビンテージ独特の雰囲気が魅力でしょう。その魅力にひかれて古着を好んで着ている人たちもたくさんいます。古着屋がたくさん集まっている街もあり、古着屋は流行のビジネスの1つといえるでしょう。
今回はそんな「古着屋をやってみたい」と考えている人のために、古着屋の開業にあたり準備すべきものや資金について紹介していきます。
古着屋を開業するのに資格は必要?
古着屋の開業に必要な資格はとくにありませんが、古着は新品の服ではなく「古物」にあたるので「古物営業許可申請」を取得しなければなりません。
日本には古物営業法という、盗まれたものなどを転売したりすることを防いだり、不正に売買された品物の発見を早めたりするための法律があります。この古物営業法にのっとり、古物を販売する場合に必要な申請が「古物営業許可申請」です。古着だけではなく、古本などの一度人の手に渡ったものを売買する際にも、必ず必要なので注意しましょう。
手続きの手順としては、開業する店舗の住所を最寄りの警察署の防犯課か、生活安全課に申請し、許可を得ます。まずは警察署に出向き、申請に必要な書類をもらいましょう。約20,000円の申請費も必要なので、忘れずに持参してください。
申請して許可が下りるまでには、一定の期間がかかります。地域で異なりますが、だいたい40~60日ほどです。すぐには許可が下りないことも頭に入れ、早めの申請を心がけましょう。
また開業するときは開業届を税務署に提出したほうがよいです。必須ではありませんが、確定申告がスムーズにできたり、事業所名義で銀行口座がつくれたりするなど、さまざまなメリットがあります。確定申告の際、税金の控除率の高い青色申告を利用できるようにもなるので、忘れずに提出しましょう。
古着屋をオープンするまでの流れ
・立地を決める
古着屋は立地に左右されやすい商売です。人が集まらない場所に古着屋を開業しても、あまり利益は見込めません。いろいろな古着屋を目当てに来るお客さんに立ち寄ってもらうことも重要なので、立地にはこだわりましょう。基本的には、人が買い物をしにくるような商業施設が多い街や、同じ古着屋が密集する場所に開業することが効果的だといえます。
・コンセプトを決める
古着屋はただ古着を販売するだけの場所でなく、オシャレなスポットとして若者のファッションカルチャーの一部として確立されています。古着屋にカフェが併設されていたり、ライブハウスや美容院など、他の施設の一部として古着屋が取り入れられることも多くなりました。
こういった「どんな古着屋にするか」というコンセプトを決めることは、開業にあたり重要なポイントになります。経営を成功させるためには、ただ古着を扱うだけではなく、集客アップのために工夫することが必要です。
・内装を設計する
古着にはレトロなイメージがあるので、お店もアンティークな雰囲気にしたり、照明をムーディなものにしたりして、古着屋に合った雰囲気をつくりましょう。自分のお店をどのようなコンセプトにしたいかを開業の前に考え、そのコンセプトに沿った内装にしていくことがポイントです。
開業前に確認しておくべきもの
【開業にかかる費用】
・家賃
テナントを借りて出店する場合は毎月家賃の支払いが必要です。古着屋は多少古い建物でも雰囲気が出て、スタイリッシュに見えることもあります。少し築年数のある安めの物件を探すことで家賃はおさえやすいかもしれません。
また、古着屋を開業するときは半年分の家賃を用意しましょう。開業時は売り上げが安定しない場合も多いため、家賃を余分に用意し経営に余裕をもたせると、もしものときにすぐ対応できます。
・内装、外装工事費
内装をコンセプトにあったものにするために、さまざまな装飾をする必要もあります。例えば店内のインテリア、壁の塗装、棚などの家具です。お店の外装も重要です。外壁を装飾したり、看板を設置したりするなどの工夫も大切なのでぜひ行いましょう。
【仕入れ方法】
古着は海外から仕入れる場合も多いので、事前に渡航し、買い付けを行う方法もあります。自分の私物の服や知り合いに無料で私服を譲ってもらい、売ることも有効です。その場合仕入れ値がかからないので、利益を出しやすいです。
【集客の仕方】
お店のホームページを作成したり、SNSを利用したりしての集客が有効です。仕入れた商品を定期的にアップしてフォロワーに紹介すれば、買いに来てくれる可能性も高くなります。
インターネットで古着屋を開くのもアリ!?
インターネットで古着を扱っているお店もよくあります。現代はネット通販が普及しており、資金を抑えるための大切なポイントです。なかなか外に買い物をしにいけない人にも対応できる販売方法なので、客層を広げることもできます。
インターネットで開業する場合も、第一章で触れた「古物営業許可申請」が必要です。忘れずに申請しましょう。
なかには店舗とインターネット両方にショップを持つ古着屋もあり、年々増えてきています。経営を続けていくにあたり重要な販売方法でもあるので、古着屋を開業する際はぜひインターネットでの販売も検討してみてください。
まとめ
特別な資格は必要ありませんが、古着屋の開業には古物営業許可申請という許可が必要です。許可が下りるまでには時間がかかるので、早めに申請しましょう。
インターネットでの販売も古着屋開業の1つの形なので、開業資金に限りのある人は検討してみるといいでしょう。店舗と同時にインターネット販売にも対応すれば、売り上げを伸ばすことも可能です。
経営を成功させるためには、オープンまでの準備にも気を配らなければなりません。SNSを利用すれば、より多くの人に自分の古着屋を知ってもらうこともできるので、活用しましょう。コンセプトを明確にし、内装や外装の整備にもこだわって、町のシンボルになるような古着屋をぜひ開業してみてください。