パン屋を開業したいと思ったら!開業するために必要な申請や道具とは
「パン屋を開業しようと思ったけど、何からやっていいかわからない……」こんなお悩みをお持ちではないですか?パン屋の開業には必要な申請や道具があります。パン屋を開業することを考えている方は、これを機会に知っておきましょう。
今回は、パン屋開業の際に必要なことについてご紹介していきます。パン屋に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
1.パン屋を開業するための申請は?
パン屋を開業するにあたって、必要な申請がいくつかあります。ここでは、パン屋を開業するために必要な資格や許可について紹介します。
・開業届
パン屋を開業する際に、まず申請しなければならないのが「開業届」です。これは事業を始める際に税務署に提出しなければならないので、忘れずに提出しましょう。
・食品衛生責任者
食品を扱う事業をする際には必須の資格です。この資格は保健所で講習を受けることで、取得することができます。
・菓子製造業許可・飲食店営業許可
パンを作って売る場合に必要な許可が、「菓子製造業許可」と「飲食店営業許可」です。地域や自治体によっては、菓子製造業許可は不要という場合もあるので、一度確認を取りましょう。
・食料品等販売業許可
仕入れたパンを売るといった販売方式の場合は、「食料品等販売業許可」が必要です。この許可の基準も、都道府県や売るパンの種類によって変わってくるので注意しましょう。
簡単にあげただけでもこれだけの資格・許可があります。自分の営業方針に合わせて、必要な手続きを忘れないようにしましょう。
パン屋には何が必要?
前章では、パン屋を開業する際に必要な資格や申請についてご紹介してきました。しかし、パン屋の開業に必要なものはそれだけではありません。パン屋の開業には「道具」を用意する必要があります。
ここでは、パン屋に必要な道具を紹介していきます。ひとつずつ確認していきましょう。
・ミキサー
・ホイロ
・モルダー
・オーブン
・フライヤー
・急速凍結庫・冷凍庫・冷蔵庫
・バケットモルダー
・クレセントモルダー
・リバースシーター(パイローラー)
・包あん機
このなかには、作るパンの種類によっては必要のないものもあります。自分の作りたいパンに合わせて購入しましょう。
コンセプトと物件は大事!
パン屋を開業するにあたって、最初に決めたいことが「コンセプト」と「物件」です。これが定まっていないと、経営方針にも影響が出てきてしまうので具体的に決めましょう。
コンセプト決め
コンセプトとは、店全体のテーマであり中心となる考え方のことです。「どのようなパン屋にしたいか」、「どういうパンを売りたいか」など、細かく決めていくことで、何を準備すればいいかが見えてきます。またどのようなお客さんを相手にするか、という「ターゲティング」も非常に大切です。
物件を決めよう
物件はコンセプトで決めたターゲットにあわせて決めていきましょう。その物件の周辺には、「どのような年齢層の人が多くて、男女比はどのぐらいで、近隣には駅や学校があって……」などなど。このように物件の周辺地域をリサーチすることで、ターゲットにあった物件選びができるようになります。
また、そのターゲットに合わせた内装や外装も決めていきましょう。パン屋はパンを売る仕事ですが、パンがおいしいだけでは経営はうまくいくとは限りません。例えば、店舗の見た目も非常に大切です。細かいところまでこだわって、物件を決めていきましょう。
パン屋は大変?
パン屋にあこがれる人は多いですが、実際は楽しいことばかりではなく、大変なこともたくさんあります。
体力がいる
基本的にパン屋の朝は早いです。パン屋のお客さんは朝に来店することが多いので、早朝からパンを仕込まなければなりません。
また、パン屋の仕事はパンを焼く業務はもちろん、食材を運んだり、重たいオーブンを開け閉めしたりなど、重労働も多いです。業務時間も長時間になりやすいため、開店したころは、身体が痛くなってしまうという経験談も多いようです。
在庫や商品の廃棄が多い
パン屋は食品を売る仕事ですので、どうしても材料などの在庫を多く抱えることになります。また、パン屋の場合は商品が売れ残ってしまっても保存がきかないため、翌日売るということが基本的にできません。
そのため、売りきれなかった商品は廃棄しなければなりません。目測を誤ると、採算がとれないことにもなってしまいます
パン屋の数が多い
現在、パン屋の絶対数は非常に多いといえるでしょう。個人経営のみならず、駅やスーパーのなかでもよく見かけますよね。パン屋として成功するためには、このようなライバル店と競うことになります。
パンは単価が安い
パン作りに必要な原材料は多く、材料の原価の変動が大きいことが特徴です。しかし、一般的にパンは低価格なものが好まれる傾向にあることや、原価に合わせて値段を高くしてしまうと、お客さんが離れていってしまうことも考えられます。
また、パン屋開業の際に必要な設備は多く、初期費用が多くなってしまうのでその点でも苦しくなってしまうかもしれません
ここまでネガティブな情報が多くなってしまいましたが、パンが好きな人にとって夢のある仕事であることには変わりありません。厳しいこともありますが、パンに囲まれた生活やお客さんの喜ぶ顔など、やりがいの多い仕事です。
まとめ
今回は、パン屋の開業についてご紹介してきました。パン屋を始めるには必要な資格や機材がたくさんあります。うっかり漏れが発生しないように注意しましょう。また、パン屋の開業を成功させるためには、立地や外装、内装が重要です。
日本にはパン屋の数も多く、経営が難しいことは事実です。しかし、やりがいの多い仕事でもあるので、「パンが好き」という気持ちと経営戦略、努力があれば、きっと成功するはずです。