不動産は開業するのが難しい?不動産業を成功させるためには
「何か新しい事業をしたい!」と思っている方はいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方に今回紹介したいのが不動産です。不動産は在庫を抱える必要がないのが、メリットといえる業種です。ですが、不動産業を開業するためには必要なことがたくさんあります。
今回は「不動産を開業するための注意点」を紹介します。解消するためには何が必要かどのくらいの資金がかかるのかに触れています。
「何か新しく事業がしたい!」もしくは「不動産に興味がある」という方はぜひよんでみてください。
必ず必要になる免許とは
不動産業を開業するためには必要になる免許があります。不動産業を開業するため必要なことを紹介します。
・宅地建物取引業の免許
不動産業のなかでも、不動産売買の仲介を行うのが宅地建物取引業です。
この業務には免許が必要となり、取得するためには条件があります。
まず事務所を構えることを考えましょう。宅地建物取引業の免許は事務所の所在地の都道府県知事に申請することになります。事務所がふたつ以上あり、都道府県が違う場合は国土交通大臣に申請する必要があります。
不動産を開業したばかりのときは自宅を事務所とする場合が多いです。会社の規模が大きくなったら、事務所を借りるというのが一般的です。
免許を申請する際には3つの要件が必要になります。
・欠格事由に該当しない
・事務所があること
・宅地建物取引士(旧・宅地建物取引主任者)資格を持った従業員が事務所に常駐していること
この3つの条件を満たしていても申請書類に不備があったときは申請を拒否されてしまうことがあるので、注意が必要でしょう。申請には1ヶ月以上かかるようです。
・保証協会に加入する
通常、不動産を営業するには1000万円の保証金が必要になります。保証協会に加入すれば、1000万円の保証金が免除されます。そのため、加入するかたはとても多いです。
入会金として20万円、保証金60万円かかります。トラブルがあった際に一部を保証してくれます。
・宅建協会に加入する
宅建協会は必ず加入しなければならないというわけではありませんが、加入するとほかの不動産屋とほとんど同じ物件を扱うことができます。「レインズ」という全国の不動産情報を交換することができるようになるからです。
不動産の仲介売買をおこなうためには加入が必須になります。入会金に60万円かかりますが、加入することをオススメします。
不動産業はリスクが高くなる!
不動産業は在庫を抱える必要がないのがメリットでありますが、当然リスクもあります。
どんなリスクが考えられるのでしょうか。
・景気に左右される
不動産に限った話ではありませんが、景気が悪ければ、その分、不動産の売り上げも落ちてしまいます。とくに不動産業は景気に左右されることが多い業種といえるでしょう。
・災害
不動産業にはマンションなどの管理業務も含まれますが、もし所有している不動産が災害の被害にあったときにも売り上げは減ってしまうでしょう。例えば地震によって液状化現象が起こってしまって、不動産の価値が下がってしまいます。そのため、その物件に入居することがなく空室が増えてしまいます。
・知名度が低い
開業したばかりの不動産屋は知名度や実績がないので、お客さんの信頼を得ることが難しいです。収入が安定するまでは苦労することがたくさんあるでしょう。フランチャイズに加入すれば、知名度がある状態で仕事を始められますが、自由度は低くなってしまうでしょう。
資金はどうすれば?
不動産を開業するためには資金が必要です。自分で開業するために資金を用意できれば、よいですが、まとまったお金を集めるのは難しいでしょう。資金はどのように集めるのがよいのでしょうか。
・お金を借りる
誰かにお金を借ります。両親、友人、前の職場の人など……信頼できる人にお金を借りましょう。
・融資してもらう
銀行や政策金融金庫にお金を融資してもらいます。事業計画書が必要になる場合もあるので用意しておきましょう。ですが審査は厳しく、融資が通る可能性は低いので期待しないほうがよいです。
不動産の回転資金はどのくらいかかるのでしょうか。不動産業を開業するにあたって必要な費用の内訳を紹介します。
・事務所の家賃
・光熱費
・備品費用
・保証協会、宅建協会の入会金
・人件費
・宣伝費
事務所の内装費などを含めるとさらに費用がかかります。不動産の開業資金は少なくとも800万からであるといわれています。費用を少しでも抑えるためにコストを減らすことが大切です。
内覧までが重要
不動産を開業しても長くお店が続くか不安でしょう。お店を長く続けるために必要なことを紹介します。
・不動産の価値
不動産の商品は物件です。自信を持ってお客様に物件を進めるためにも物件の中身を調べましょう。物件の中身のメリットやデメリットをしっかりお客様に伝えるようにしましょう。物件の中身だけでなく、近くに飲食店やスーパーマーケット、コンビニエンスストアがあるかなども調べるとよいでしょう。
・人付き合い
会社の売り上げを増やすには接客が重要です。お客さんに「この不動産屋さんに家を探してもらいたい」と思ってもらう必要があります。物件の特徴を丁寧に伝えることでお店の信頼度は高まるでしょう。そのお客さんがお客を連れてきてくれるかもしれません。
お客さんだけでなく大家さんや管理会社との関係も大切です。大家さんや管理会社と良い関係を築くことで新しい仕事がやってくるかもしれません。
まとめ
今回は「不動産業を開業する際の注意点」を紹介しました。不動産は在庫を抱える必要はありませんが、景気や災害の影響に左右されやすいです。宅地建物取引業の免許の取得、保証協会や宅建協会の加入が必要になります。
不動産業を開業するためには事務所の家賃や人件費などの費用もかかります。開業資金を用意することは簡単なことではありませんが、知り合いに借りる、もしくは銀行などに融資してもらうなどして工面しましょう。