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修理の費用は場合による!修繕費と資本的支出を理解して節税しよう!

工事や修理にかかった費用が、目的によって「修繕費」と「資本的支出」として分類されるのはご存知でしょうか?これらの違いによって会計処理の仕方が異なってくるため気をつけなくてはなりません。

また工事や修理の費用が修繕費として扱われる場合、節税の手段として使うこともできるのです。今までなんとなく工事や修理を依頼していた方は、これらの修繕費、資本的支出の違いをしっかりと理解しておきましょう。

違いがわかれば、節税も上手にできるようになるといったメリットもあるため、当コラムの解説を参考にしてみてはいかがでしょうか。

修繕費と資本的支出の違いは「修理」と「改善」の違い

修繕費と資本的支出の違いをおおまかに解説します。まずは、これらの違いを簡単にでも理解しておきましょう。

・修繕費とは元の状態に戻すための費用
修繕という言葉には「傷んでいたり、壊れたりして悪くなってしまった箇所を直す」という意味があります。つまり修繕費の意味は言葉通りで、「元の状態に戻すため」にかかる費用ということです。壊れたエアコンの修理や、剥がれた壁の修繕にかかる費用がこちらに該当します。

・資本的支出とはより使い勝手をよくするための費用
対して資本的支出は元の状態に戻すということにくわえて、利便性や機能面を高めて「より使い勝手をよくするため」に行う工事にかかる費用です。壊れたエアコン修理の際に加湿機能を追加したり、剥がれた壁の修繕の際に防音加工をしたりするといった改善を行う場合にかかる費用のことをいいます。

たとえば、厨房の床が破損して剥がれてしまったとします。そして剥がれた床を直す工事のついでに、清掃のしやすさを考えて防水加工し、排水溝を床に設置したとしましょう。この場合だと床自体の資産価値が直す前より高まったといえるため、資本的支出となります。

つまり修理して元の状態に直すのであれば修繕費がかかり、修理のついでに改造するなどしてより便利にするのであれば資本的支出となるわけです。

修繕費と資本的支出の違いは「修理」と「改善」の違い

修繕費と資本的支出はそれぞれ異なる会計処理が必要

これらに修繕費と資本的支出の費用は、どちらも経費として扱うことができます。しかしどちらに分類されるかによって、経費計上期間が異なってくる点には注意しておきましょう。

修繕費の場合はシンプルで、その年に経費計上をまとめて行うことができます。しかし資本的支出の場合だと、定められた耐用年数(対象が利用に耐えうるであろう期間)をもとに、かかる費用を分配する必要があるのです。

たとえば、資本的支出で耐用年数が20年と定められたとしたら、修理を始めた年から20年分の費用計上を分配する必要があるのです。

会計処理の違いを明確にするためにも、行う工事や修理などの費用が修繕費なのか資本的支出なのかをハッキリさせておくことが大切といえますね。

判断基準は「元々の状態よりよくなったか」

修繕費と資本的支出の簡単な違いについては冒頭でも述べましたが、工事や修理内容によっては判断が難しい場合もあります。そういったときのために「形式基準」といった判断基準が定められており、修繕費と資本的支出の線引きを明確にしたいときの参考になるのです。


修繕費として扱われるケース

・かかる費用が20万円以下の場合
・かかる費用が前期末の対象の取得額の約10%以下の場合
・対象の工事、修理などが約3年以内の期間のサイクルで行われることが今までのケースを見て明らかな場合


といったような基準があります。これら修繕費の基準に該当しないものが資本的支出と考えましょう。上記の基準を参考にすれば修繕費であることを明らかにできますが、どうしても曖昧な場合は国税局に相談することをおすすめします。

判断基準は「元々の状態よりよくなったか」

修繕費で節税ができる

決算前に利益が出すぎてしまっていると感じる場合は、利益を修繕費にあてて節税するのはいかがでしょうか。壊れているだけではなく、調子が悪くなっているものは探してみると意外にたくさんあるものです。

設備の外装や内装などで「壁紙が剥げてきている」、「ペンキを塗り変えたい」、「窓ガラスの傷が目立つ」といった場合や、パソコンやプリンターなどの機器から異音がしたり、システムに不具合があったりするなどということがないか探してみましょう。

また、蛍光灯の寿命を感じてきたからLEDランプに交換するというのもおすすめです。これだけでは建物の資産価値が高くなったと判断されないため、修繕費として扱われるからです。

このように節税もできて、身の回りの機器や設備、内装などを直す機会にもなるので一石二鳥ですよね。

しかし、やみくもに修理や工事を行っていては修繕費ではなく資本的支出と判断されてしまう場合もあるので、修繕費と資本的支出の違いはあらかじめ判断できるようにしておきましょう。

修繕費で節税ができる

まとめ

工事や修理にかかる費用が、修繕費か資本的支出としてかで扱われるのは「元の状態に戻す」ための費用か「より使い勝手をよくする」ための費用かで分類されます。これらの違いがわからずに工事や修理に費用を費やしてしまうと、のちの会計処理で面倒がでてしまったりします。

修繕費はシンプルにまとめて経費計上を行うことができますが、資本的支出の場合だと耐用年数をもとにして費用を分割して計上する必要があるのです。

また、修繕費を利用して節税も可能です。「今年は利益が出すぎたかも…」とお考えの方は、これを機に修繕費を利用して節税をしてみるというのはいかがでしょうか。

身近に調子の悪い設備や、壁や床、天井などが剥がれたり、破損したりした内装がないかなどを一度探してみましょう。これらの費用を修繕費とすることで課税をおさえることができるかもしれませんよ。

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