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新規オーナーのための美容院開業に向けた準備と失敗ないためのコンセプト設定とは?

これから独立して新たに美容院を開業しようとしているあなたへ、オープン後失敗しないために今から準備すべきことについて公開させて頂く。

「守破離」という言葉がある、何事もまずは先人の訓えを守り、それから自分なりのアレンジを加えていくことで、その道のスペシャリストになるという考えだ。まずは何よりも多く事例から学ぶことが重要だ。

アーキクラウドでは多くのお客様の美容院内装工事のお手伝いをさせて頂く中で様々なノウハウを蓄積している。それらを今回の記事で説明をしていく。

 

在職中から開業準備をしておこう

 

一般的には現在勤めている美容室を辞めてから開業準備を始める方が多い。しかし、退社してからの開業準備ではテナント探し、内装工事業者探しや工事に十分な時間を費やすことができない。

また、開業するまでの給料が発生しないため、生活面においても不安定な状態が続く。例え在職中であってもできるだけ早く開業準備を進めるのが賢明だ。

そして、時間的余裕がない状態で開業準備を進めると焦りがでてしまう。判断に対する時間的余裕がなく、結局は妥協してしまい、本来の目的とずれた結果になる可能性もある。初めての開業であれば尚更だ。

在職中から慎重に時間をかけて、開業準備のためにテナント探しや業者探し、コンセプト設定をすることが重要だ。開業準備は仕事をしながらでも充分にできる。

退職日までに開業準備をどこまで済ませるかが成功への鍵となる。開業を決心してから最低でも1年間はテナント探しと資金確保の準備期間としたい。

また、開業資金は全て自己負担する必要は無いが、5割は確保しておきたい。在職中にできるだけ多くの貯金をしておこう。必要となる開業資金については、こちらの記事を参照頂きたい。

美容院の開業資金と黒字経営を続けるための資金計画について

 

 

美容院経営は法人かそれとも個人か?

 

美容院を開業するに当たって個人経営にするか、法人経営にするか悩むところではないだろうか。一般に個人経営よりも、法人経営の方が社会的に信用を得やすいが、美容院の場合は、お客様はそこを判断基準にはしないだろう。

もちろん融資を受ける場合であれば有利に働く。法人であれば、日本政策金融公庫や国や地方自治体の制度融資が受けやすいの事実だ。

税制面では個人の場合、所得に応じて累進課税が適用されるので所得課税が高くなる。一方、法人の場合は、県民税、市民税、や税理士への顧問料が高くなる。一般的には売上から経費を引いた所得が500万円を超える様であれば法人の方が有利となると言われている。

いずれにしろ、どちらで美容院を経営したとしても、税務署に開業届けを提出しなければならない。

また、法人経営をする場合は、株式会社設立登記申請届出を提出する必要がある。登記申請は、自分でも作成可能だ。その場合、実印登録は済ませなければならない。

全ての手続きは司法書士に頼めば代行可能だが、決して自分でできない様な難しい作業ではない。

開業資金を抑えるためにも、時間に余裕がある場合はご自身で進めるのが良いだろう。不明点があれば法務局に相談コーナーがあるので利用してみよう。

下記に個人事業と法人事業の違いについて記載したので参照頂きたい。

 

個人事業 法人事業
資本金 不要 1円から可能だが、小資本の場合は信頼度が落ちるため、融資に不利となる
経理処理 簡易簿記(白色申告なら自力で可能) 複式簿記(税理士に依頼する必要がある)
登記 不要 必要(25万〜40万程度)
信用 信用力は低い 信用力は高い
責任 会社の負債に対して無限責任 会社の負債に対して有限責任
税制面 赤字の繰越控除は3年間(青色申告) 赤字の繰越控除は7年間(給与所得控除の適用あり)
所得別税金 500万円(利益) 約70万円 約40万円
1,000万円(利益) 約250万円 約110万円
2,000万円(利益) 約730万円 約370万円

 

美容院のコンセプト作りをしよう!

 

まずは市場調査、ライバル店の調査を踏まえて、美容院のコンセプトを簡潔に作成しよう。例えば、「心と体の癒しのサロンを目指しています」など、美容院のサービスの基本的な理念の作成してみる。

コンセプトが決まれば、店舗設計の外装、内装など、お店の備品、メニュー料金など細部のイメージが湧いてくる。

経営者側からの発想のみでのコンセプトでは、お客さまに支持されるか疑問だ。つまり商圏地域のニーズにマッチしていないコンセプトで営業展開しても集客はかなり難しいだろう。

ニーズを市場調査、聞き取り調査で把握しておく必要がある。

下記にコンセプトをまとめる上でのポイントを記載した。これらを参照に自分だけのオリジナルのお店の設計図を描いてみよう。

 

誰に来て欲しいか?(whom)

客層を考える。学生やOLなど20代をターゲットとするのか、それとも主婦層30〜50代を狙うのか、それによってコンセプトや内装デザインも大きく変ってくる。コンセプト設定の初期条件だ。

 

どこでやるのか?(where)

ターゲットが決まれば次は場所の決定だ。客層が多く集まる場所に出店するのが基本となる。学生なら大学近くの駅前、主婦層なら住宅街を狙っていく。しかし好立地の場合賃料も上がってくるので注意が必要だ。

 

何をやるのか?(what)

どの様なサービスを提供するのか考える。パーマの種類やオプションサービスなど品質なども同時に検討しよう。その際にターゲットとなる客層や出店地域を念頭に入れる必要がある。同時に店舗の広さやデザインもイメージしておくのも良いだろう。

 

いくらで売るのか?(how much)

価格帯を決める。周辺地域の同業者の価格調査から始まり、資金計画をベースとした損益分岐点より客単価を設定していく。ここを失敗してしまうと長く黒字経営を続けていくことは難しい。

 

どの様に?(how to)

どの様にお店を利用してもらうか検討する。気軽に入れるアットホームな店舗なのか、高級感があり非日常を味わえる癒やしの空間として利用してもらうのか?同時に内装デザインにも影響してくる。

 

誰と?(who)

自分1人で営業する小さな美容院なのか、それとも多くの従業員を雇って運営するのか?友人と共同運営するのか?いずれしても役割分担を明確にして後々のトラブルを避ける様にしなければならない。

 

どうして?(why)

新規開業も根幹となる最も重要な点だ。どれだけコンセプトが明確で内装デザインが優れていいてもここが疎かな場合は、困難がやってきた時に心が折れてしまうだろう。

 

差別化で個性を打ち出して競合店に勝つ

 

現在日本には23万を超える美容院があると言われている。特に駅前の通りを歩くとその多さに驚くほどだ。既に供給過多といっても間違いは無い。この様な状況では他店と同じことをしていては生き残ることはできないだろう。他と差別化をしてあたなだけの個性ある美容院をオープンする必要があるのだ。

 

内装デザインで個性を出す。

内装は最も個性が出しやすいジャンルだ。大事なのはあなたが考えるコンセプトと内装デザインを一致させることだ。「癒やし」がコンセプトであれば内装は天然木などを多用したナチュラル系のデザインになる。

コンセプトさえ明快であればあとは腕の良いデザイナーや内装工事業者に任せよう。デザインはプロに任せるのが良い。ヘタに素人が手を出すとコストやスケジュールに大きな影響を与えてしまう。何よりもコンセプト作りに専念して頂きたい。

 

イベントで個性を出す。

定期的にイベントを開催するのも良いだろう。例えばターゲット層が主婦であれば、お子さん無料カットなどのイベントを毎月開催したり、お年寄りが多地域では出張カットのサービスなどがあれば喜ばれるだろう。

とにかくお店の名前とあなたを覚えてもらうことが重要だ。今の時代SNSが急速に発達したおかげてお客様が満足して頂ければ噂は口コミで広がり拡散していく。この流れを利用しない手はないだろう。

 

サービスで個性を出す。

技術力を磨いて個性を出すのは当たり前のことであるが、それ以外にもやり方はある。いかにお客様に来店して頂くかがポイントだからだ。

「癒やし」がコンセプトであれば、カットだけでなくマッサージに力をいれても良いだろう。他店よりもマッサージに時間をかけ従業員に技術も磨かせる。

それだけも充分な差別化となり個性となるのだ。既成概念に囚われない自由な発想で個性を作っていいこう。

 

 

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