カフェの内装費、工事坪単価について新規オーナーが知っておくべき相場感について
カフェの内装費用は開業資金に対して大きな割合を占めるため、新規にカフェをオープンさせる経営者にとって非常に重要な項目となります。
しかしながら内装工事は専門的な分野であるため、相場観や見積書の見方など専門外の方にとって不明点が多いのが実状です。
だからといって工事業者に丸投げをするのも危険です。開業に向けての資金計画を作成する上でも正確な内装工事価格を経営者自らが判断できる様にする必要があるのです。
工事費の相場感をつけるには、カフェの内装工事価格の実例を体系的にまとめた情報を知ることが重要です。その様な情報を得ることで、このグレードのデザインであれば坪単価◯◯万円かな。。とおおよその価格を自分で判断することができます。
これができる様になれば業者から提出された見積りが高いのか?安いのか?適正なのか?瞬時に判断することができるのです。
アーキクラウドでこれまで多くのカフェ内装工事成約のお手伝いをさせて頂きました。また多くの内装工費業者や実際に工事を発注したお施主さまにヒアリングを行い、実状を反映した内装費に関する情報を作成しています。多くのデータベースを保管しておりますので信頼して頂ける数値となっております。
カフェの内装費、坪単価を公開します
カフェの内装工事費用はデザインのグレードや種類、内装工事だけなのか、建築を一棟建てるのかにによって大きく変化します。デザインについては体系的にまとめた記事を作成していますのでそちらを御参考下さい。
「カフェ内装デザインについて新規開業経営者が知らないと損する6つの項目について」
カフェの場合、内装工事費用は他の飲食店と比べて若干ですが安めになる傾向があります。もちろん高くなる場合もありますが、軽食程度の提供であれば厨房も簡易なもので良いので安くなるでしょう。
しかし、本格的なランチやディナーを提供する様であれば工事費用は上がります。また上記リンクの記事の中でも記載していますが、スケルトン物件を上手く利用して、建物躯体(コンクリートや鉄骨、木など)の素材をそのまま活かしたデザインを施すことで、デザインの質を下げることなく工事費用を落とすことは可能です。それでは坪単価を公開したいと思います。
<一般的なカフェ>(スケルトン含む)
20〜40万円/坪
<グレードの高いカフェ>
40〜60万円/坪
<建築一棟の場合(木造)>
60〜80万円/坪
上記が一般的な相場とお考えいただければ問題ないと思います。平均的に20坪前後の広さのお店が多いので、最低でも500万程度、最高でも1200万円程度となります。
もちろん面積が小さければもっと安くなりますが、スケールメリットにより面積が小さくなるほど坪単価が高くなってしまう傾向があります。
回転率などを考慮すると広さに関してはあまり小さくすると損をしてしまう危険性がありますので、注意しましょう。
カフェの内装工事費用を下げる方法とは?
カフェの内装工事費用を下げる方法はたくさんあります。上記で説明したスケルトン物件のデザイン的な活用も一つの手です。
また、居抜き物件を利用する方法があります。居抜き物件とは前のテナントの内装や什器類をそのまま利用できる物件です。
簡単な清掃と看板と取り換えのみでそのまま利用できてしまいますのでお薦めです。居抜き物件についてはこちらに記事をまとめましたので御参考下さい。
また内装工事業者にVE案を提示してもらう方法もあります。VEとはValue Engineeringの略で商品の品質を下げることなく、コストを調整することをいいます。
具体的には、必ずしも必要では無い項目を拾い上げ、それらの仕様の調整することです。例えば客席の壁紙は良いものを採用するが、スタッフルームは塗装程度にしても問題ないといった判断をしてコストを調整していくことです。
専門家では無いオーナーがVE案を作成するのは難しいので、予算と見積額に乖離がある場合は、業者にVE案の提示をしてもらい、それを採用するかしないかの判断を自らするのが良いでしょう。
そして、価格を下げるための最も有効な方法は複数の業者で見積もりを比較をすることです。比較することで競争原理が働き価格を下げることができます。
1社のみで見積りをしてしまうと業者は強気で見積りを提出しますので価格は下がりません。内装費用を下げたいのであれば見積り比較は必須と考えて頂ければと思います。比較をした上で、記の方法を全て実施していただければカフェの内装費は必ず下がるでしょう。
アーキクラウドでは全国各地でカフェの内装工事の実績がある優良業者と提携しています。
「内装工事見積もり比較/アーキクラウド」
カフェ内装工事の見積書実例
アーキクラウドで実際に成約したカフェ内装工事の見積書を公開します。この案件は居抜き物件で設備工事はほぼ無しという状況でした。
本来なら坪単価20万円程度の工事だったのですが、面積が8坪と狭かったため、坪単価28万円程度となりました。上記に説明させて頂いた、スケールメリットが悪い方向に進んだ事例と言えます。
カフェの家具は内装工事と同時に発注した方が良いか?
カフェ計画において家具は欠かせないものです。内装デザインとの関係性も大きいので内装工事業者に工事と同時に発注しいしたいところですが、それは危険です。
家具は基本的は購入して配置するだけなので、自分で購入しても業者が購入しても同じです。業者に依頼するとその分の経費が加算されますので、その割高になります。
家具は自分で選んで自分で購入するこればベストです。しかし自分で選定ができないという場合は、内装工事業者に家具屋さん紹介してもらうのがう良いでしょう。家具屋であれば内装デザインに合わせた家具選定とプランニングもしてくれます。
いずれにしても家具に関してはオーナー側が主体的に動くことで費用は下がりますので手を抜かない様にしましょう。
最後に
カフェの内装費用は開業のための初期費用に大きな影響を与えます。であるが故にオーナー経営者自らが主体的に動いて費用を下げる努力をしなければならないのです。
業者から提出された見積りに対してただ単位下げろと言うだけでは価格は下がりません。下がる理由を見つけ、それを業者に理解しもらい価格を下げていくのです。
建築や内装業者の方は一見頑固な様なイメージが強いですが、理由があれば意外と対応してくれます。この記事で紹介させて頂いた手法を用いれば高い確率で価格は下がりますので是非とも実践してみて下さい。