治療院の開業で気をつけるべき規定や内装工事、立地条件とはなにか?
治療院を開業するには、どのようなお店づくりをして、どのような規定を守ればよいのかなどよくわからない方はいらっしゃるかもしれません。こちらの記事では、治療院の違い、成功させるために立地条件、規定に関して、お店の内装の仕方など紹介していきます。
これから治療院の開業を検討している方にとって、有益な情報をまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
治療院にも種類がある!
治療院にはいくつもの種類があります。主なものとしては、接骨院と整骨院があり、外傷の治療をメインとしています。そのほかには、鍼灸院があります。それぞれの違いを解説します。
▼接骨院
接骨院では、柔道整復師の国家資格を保有した人が施術してくれます。接骨院というのは、骨折や脱臼などのケガをした場合に、柔道整復術を活用して治療するものです。
▼整骨院
整骨院でおこなう治療は、接骨院と同じになります。呼び名が違うだけになります。
▼鍼灸院
鍼灸院は、鍼と灸を活用して治療をするものです。鍼というのは、ツボなどに針を刺して施術する方法で、灸はツボなどに火をつけた温熱材を活用して施術をするものです。施術は、鍼灸師という国家資格を保有している方がしてくれます。
治療院を開業するにいたって、資格が必要なのかを事前に十分に確認しておきましょう。
治療院を成功させるためには立地も重要!
立地条件は重要となりますので、どのような点に気をつければいいのかを解説します。
治療院というのは、若年層よりも高齢層が通う頻度が多い傾向があります。そうすると、高齢層の人口が多く、治療院が少ない場所がよいかもしれません。治療院が多い場所での開業ですと、高齢層でも通いやすい駅やバス停から近い場所がよいでしょう。一見、中心街がよいと感じるかもしれませんが、駅やバスが近くない場所で、高齢層の人口が多い住宅街では治療院がなくて困っているかもしれません。
インターネットでの調査だけでなく、実際に足を運び聞き込み調査をしてみるのも一つの方法です。また、中心街だと賃料が高くて駐車場の確保が難しいかもしれませんが、郊外ですと賃料が安く、駐車場の確保がしやすいので、郊外エリアも調査してみるのをおすすめします。
施術所は規定がある!しっかりとした調べを
施術所を設けるにはさまざまな規定があります。規定を確認していただき、規定に違反しないように注意してください。
▼施術所の名称
原則として、法人名の後に業務の種類を入れることと決まっています。そのため、意味がよくわからない名称、営業の要素が強い名称などは禁止されています。
▼一人施術の特例
施術者が一人で、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の両方の免許を保有していれば、専用の施術室を設置しなくてもよいというものです。
▼施術室に関して
施術室の大きさやレイアウトなどの規定が決まっています。これらの基準をすべての施術所で満たす必要がありますので、ご注意ください。
①6.6平方メートル以上の専用の部屋であること
②他の部屋とは壁やパーティション等で完全に区切り、出入り口も扉が設置されていること
③施術室面積の7分の1以上を外気に開放できていること
※あん摩マッサージ指圧師と柔道整復師が行う施術所が併設している場合は、1~3の基準を満たしている専用の施術室が必要
▼待合室に関して
施術室だけではなく、待合室にも規定がありますので、抜けがないように確認しておきましょう。
・3.3平方メートル以上あること
・あん摩マッサージ指圧師と柔道整復師が行う施術所が併設している場合、それぞれの施術室に直接通じていること
▼受付に関して
・施術室内に設ける場合は、施術室の専用性を損なわないこと
▼施術台に関して
・5台までであれば可能とする。ローリングベッド・ウォーターベッド等も含みます。
上記の規定を守り、知らなかったといって違反しないために、場所を確保するまえに十分に確認しておきましょう。
内装やレイアウトは注意を
希望の物件を見つけることができましたら、つぎに内装のデザインやレイアウトを考えなければいけません。とくにコンセントの位置や受付周りの寸法などは、施工業者と打ち合わせを細部までする必要があります。
施工後に内装やレイアウトが違うとなってしまっては、オープンの時期が遅れてしまったり、費用がかさむ可能性がでてきます。細部まで確認してもらえたり、想いをしっかり形にしてくれて、治療院で働く従業員のことまで考えてくれる施工業者さんだとよいかもしれません。
また、内装工事のやり方次第では1,000万円以上を超えていきます。施工業者と協力をして、500万円以下の施工費で済ましている方もいるみたいなので、極力、費用をおさえて治療院の開業の負担を軽減させましょう。
まとめ
治療院の開業には、守らなければならない規定があったり、必要な資格があったりと開業前に確認しておかなければならないことが多くあります。施術する内容によって、必要な資格を保有していなければなりません。
施術所の設ける場合の規定に関しては細かく定められているので、違反にならないために、施工業者と十分に打ち合わせをおこないましょう。
治療院の立地は、中心街だけでなく郊外でも需要がある場所があるかもしれませんので、インターネットでの調査だけでなく、実際に足を運んで現地調査もしてみるのもよいでしょう。