需要が増える大切な仕事…介護業界で起業しよう!必要資金や資格は?
「家で親の老後の面倒を見てあげたいけれど、仕事との両立が難しそう……」
現在の日本では、介護をどのようにしていくべきかが大きな問題となっています。高齢者の人数が増えていることもあり、仕事をしている状態では面倒を見る時間が取れなくなってきているのです。
そんなときに活用したいのが介護サービスです。介護サービスはさまざまな種類のサービスが展開されており、誰でも利用しやすくなっています。だからこそ、介護事業での起業にビジネスチャンスが生まれるのです。
今回のコラムでは、介護で起業するときに抑えておくべきポイントを紹介します。介護施設を準備するときの内装のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
介護業界は右肩上がり!?現状とこれから
日本の高齢化社会は歯止めの利かない状態になっているといわれています。2010年から日本の人口自体も減少し、75歳以上の高齢者の割合が多くなっているのです。
これまで家庭内でおこなうことができていた介護も、核家族化が進み仕事との両立が難しくなってきています。そんななか急成長しているのが、介護業界です。
しかし、介護サービスを提供している会社の数は足りていないのが現状です。また、介護職員も2025年には約250万人必要になると予測されていますが、それだけの人員の数が確保できるかわからないともいわれています。
これからの日本に必要とされている介護業界だからこそ、起業する意味があります。しかし、いざ介護業界で起業するとしても、どのような準備をしたらいいかわからないことが多いのではないでしょうか?
介護業界で起業するならば欠かせない資格がある
介護業界で起業するためには、まず初めに資格を取得しておく必要があります。介護を仕事としておこなうのに必要な資格は以下の通りです。
・介護職員初任者研修
・介護福祉士
・看護師
・准看護師
・保健師
介護事業を始めるためには、常に介護サービスの事業内容を確認、指導ができる「サービス提供責任者」が必要になります。「サービス提供責任者」は、上にあげた資格を持っている人でなければなることができません。そのため、必ず資格を持っている人が従業員にいる状態にしておきましょう。
しかし、資格の中には実務経験を積んでからしか取れないものもあります。介護事業の起業を考えている人自身が「サービス提供資格者」になる場合は、起業する前に実務経験を積んで資格を取っておきましょう。
どんな形態で起業するのかを決めよう
介護サービス事業を始めるために必要な資格を取得したら、次はどんな形態の介護サービスを提供していくかを考える必要があります。介護サービスにはさまざまな種類があるからです。
【一般的な介護サービス事業】
・デイサービス
一定時間だけ、介護をおこなうサービス形態です。介護の受け入れ先を用意し、利用者を送迎して介護をおこなっていきます。
出かけることが少ない介護者や、介護を必要としている人が環境を変えることで、リフレッシュできる時間を提供することを目的としています。
・訪問介護
デイサービスとは逆で、介護事業をおこなっている業者が直接介護の必要な人のところへ出向きます。日常的に過ごしている住み慣れた環境の中で、少しでも生活しやすくなるようにサポートをおこないます。
・老人ホーム
用意された介護施設で生活しながら介護をおこなっていくスタイルです。老人ホームでは季節に合わせた催しをおこなったりして、入所者が楽しく生活できるようになっています。
介護事業者やスタッフが出向く訪問介護では必要ありませんが、老人ホームやデイサービスでは介護を受けている間、安心して過ごしてもらえるように建物の外観や内装にも工夫が必要です。
足腰の悪い利用者のことを考えて建物の中にエレベーターを設置して、手すりなどを付けると安全に移動ができるようになります。介護事業で起業するときは、利用者のことを考えた建物の内装にすることが大切です。
介護事業はコストがかかる?
起業に必要な資金について始める介護サービスの種類を決めたら、さっそく開業しよう……というわけにはいきません。まずは、介護事業を起業するのにどれだけお金が必要なのか、調べておきましょう。
いくら介護事業をやりたいと思っても、事業を始められるだけのお金がなければどうしようもありませんよね。事前にやりたい介護サービスの起業資金の価格を知っておくことはとても大切なのです。
では介護サービスごとに必要な起業資金を紹介していきましょう。
・訪問介護……約500万円
・デイサービス……約1,500万円
・老人ホーム……約2億5,000万円
老人ホームの場合、長期間施設で介護サービス利用者が生活することになります。そのため、生活していく上で不自由がないように大規模な建物や設備が必要になるのです。
介護事業で起業するときに必要な資金は、用意しなければならない設備の金額で変わります。より高性能な設備を用意すれば介護事業の経営はしやすくなりますが、自分が準備できる資金と相談しながら設備の導入数などを決める必要があります。
従業員は命綱!人材確保は慎重に
介護事業に関わらず、起業したてでは多くの従業員を雇えるだけの資金力はありません。事業を始めたばかりの頃は、事業規模に合わせた従業員数を確保する必要があります。
介護で起業するときには、起業するときに必要な看護師の数など、資格を持っている人数によって雇わなければいけない最低従業員数が決められています。まずは起業に必要な最低人数から経営を始めてみましょう。
そして、事業規模の拡大に合わせて従業員数を増やしていくと、スムーズに経営をおこなうことができます。
ただし、経営が波に乗っているからといって、むやみやたらに人数を増やすのは避けた方が無難です。勢いのまま従業員を増やしても、介護施設の利用者は思ったほど増えないことも考えられます。介護サービスの利用者数に合わせて、最適な従業員の数を確保しておくことをおすすめします。
まとめ
少子高齢化が進んでいる日本では、介護サービス事業は今後も規模を拡大していくでしょう。さまざまな介護サービスを、ニーズに合わせて提供していくことで、安定した売上が見込めます。
介護で起業をするときには、取り扱う介護サービスによって、用意する設備が変わってきます。介護施設を用意するデイサービスや老人ホームを経営する場合は、利用者が使いやすい環境を用意する必要があるのです。
介護サービスの利用者が使いやすい施設の内装にして、需要の高い介護施設を経営してみてはいかがでしょうか。