新規オーナー向けうどん屋の内装工事費及び坪単価の把握と相場感について
内装工事費用は飲食店経営者にとって、お店の根幹となる重要な項目だ。何故なら、内装費用は開業資金の大部分を占めると伴に、集客にも大きく関わるからだ。もちろんうどん屋も例外ではない。
しかし、内装は専門的な分野であるので、今まで全く関わったことがないという理由で業者任せにしてしまう新規オーナーが多いのも事実だ。
今回はその様な方にも理解し易い様に、うどん屋の内装工事費について分かり易く解説させて頂く。
目次
うどん屋経営者が内装工事について把握すべきこととは?
うどん屋の新規経営者が内装工事費について把握すべきことは相場観を掴むことだ。どの様な工事で、どの程度に費用がかかるかをしっかりと把握して、業者と対等にやり取りできる力を身につける必要がある。
そのためには、提示される実際の見積書の中身を理解できる様にならなければならない。見積書を理解できる様になれば、これは高い、この工事は不要だなど、内装工事業者に指摘できるようになる。
逆に理解ができていなければ、指摘すらできず、業者の言いなりになって工事を進めてしまうことになるだろう。下記に実際の見積書を公開するので確認して頂きたい。
うどん屋内装見積書を公開
上記は20坪のうどん屋の見積書となる。概算を出す上のでの簡単なスケッチも記載している。見積額は坪単価は20万円程度となった。
ポイントとしては価格が突出している家具工事だろう。うどん屋の場合、和風家具という特殊分野であるという点と、今回はお客さまのこだわりもあったという点で多少高くなっている。
また、家具の場合、内装工事業者に発注しないで、オーナー自ら購入した方が経費がからないため、工事費が安くなることは頭に入れおこう。下記にその他の各工事項目で特に重要な部分を解説していく。
造作工事
造作工事とは大工さんが現場で作業して作る棚やカウンターなどの造作物のことを言う。うどん屋の場合、カウンターや棚は必須となるので、今回の様な20坪程度の店舗であれば、50万円以上は見込んでおこう。
内装工事
内装工事とは壁、天井、床の下地からその仕上げまでの工事だ。うどん屋ならではの和テイストの格子などの装飾デザインも含まれる。仕上げのグレードによって金額は異なるが、通常のグレードであればこの規模で50万円〜80万円程度といったところだろう。但し、床に石張り、壁や天井を木仕上げなどにすると急に値段が上昇するので注意したい。
照明工事
照明工事はその名の通り、照明器具とその取付け、配線などの工事となる。照度(明るさ)を確保するための基本となる照明の費用はどの様な物件でもあまり変わらない。
但し、間接照明の使い方によっては大きく金額は変わることがある。下の事例の様に大胆な使い方をすると、照明工事に加えて、造作工事も増えてしまうので注意したい。ただ一般的にはこの規模であれば、60万円〜80万円程度が相場となる。
空調工事
空調工事は空調機器の購入と設置工事となる。空調機には室内機と室外機があり購入価格に大差は無い。ポイントは室外機と室内機をつなぐ配管工事だ。単純に乾式の間仕切り壁を貫通するだけであれば費用はそれほどかからないが、RCやALCの壁を貫通するとなると価格は多少上がってしまう。
物件を選ぶ時は、できるだけ乾式の壁でPS(パイプスペース)に近い物件を選ぶと工事費も抑えることができるだろう。一般的には坪当たり3〜4万円程度が相場だろう。今回の規模であれば、60万円かかってもおかしくは無い。
内装工事費用を下げる方法とは?
それではどの様にすれば内装工事用を下げることができるのだろうか?注意したいのは単純にグレードや工事内容を下げるのでは無く、計画の価値はそのまま残して、それ以外の部分でいかにコストを抑えるかという点だ。前者の場合は恐らくオーナーの思いが反映されない内装に仕上がってしまうだろう。
せっかく大金を使って工事をするのだから、やはり自分が納得できるものを作りたいところだ。そのための方法として有効なのが複数の業者に見積り依頼することだ。競争原理を働かせることで、業者は利益を削ったり、長年の経験による技術的な解決で工事費用を下げようと努力してれる。
たった1社の見積りは「工事費を自由に決めてもいいですよ」と言っているのと同然だ。工事費を適正化し、さらに下げていくにはやはり見積り比較は必須である。
上記見積りも実は見積り比較により提出された金額だ。通常であれば坪単価25万円以上はする工事だが、20万円まで下がる結果となった。工事金額にして100万円の差は非常に大きい。
アーキクラウドでは無料で見積り比較サービスを実施している。うどん屋はもちろんのこと飲食店の内装に長けた業者と提携しているので是非活用頂きたい。
最後に
今回の記事でうどん屋の内装工事費用の相場感を掴んで頂けたと思う。また、見積り比較を行うことの重要性も理解頂けただろう。まずは内装工事業者と対等にやりあって、予算の範囲内でご自身の納得のいく内装を現実のものとして欲しい。