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グリストラップ設置は法律で決まっているの?設置方法や費用について

飲食店に必ずと言っていいほど設置されているグリストラップですが、グリストラップ設置は法律によって定められているのでしょうか?

そもそもグリストラップがどのようなものかもわかっていない方がいるかもしれません。

今回は、グリストラップがどのようなものなのか、設置義務はあるのかということや、設置方法や清掃方法についてもご紹介します。

そもそもグリストラップとは?

グリストラップとは、油水分離阻集器のことで、油を含んだ汚い水が排水管の動きを妨げないようにする装置です。食材のくずや、ごみを集める働きもします。

水と油の比重差を利用して、浮き上がった油脂のみを表面にためるしくみです。

ここで表面にたまった油脂分は、人間が処理しなければなりません。利用者が定期的に清掃し、管理することが重要になってくるでしょう。

グリストラップの清掃には毎日おこなわなければならないものや、2~3カ月に1回でよいとされる処理があるなど、グリストラップ部分ごとに清掃・管理を行う周期はさまざまです。

グリストラップの清掃は面倒な作業ですが、清掃を怠ると異臭が発生し、店内ににおいが充満してしまうおそれがあります。さらに、グリストラップの機能も低下する上、掃除を怠れば怠るほど処理にかかる手間も増えてしまいます。

グリストラップを定期的に清掃・管理することは、衛生状態を保つためには極めて重要な作業なのです。

水

飲食店の排水は基準を超えてはならない!

結論から言うとグリストラップ設置は法律で明確に義務化が定められているわけではありません。建築基準法では「排水の汚れによって排水管が機能しなくなる可能性がある場合は、グリストラップを設置してください。」といった、あいまいな内容になっています。

しかし、このあいまいさを補うように、各自治体の下水道条例で「グリストラップ義務化」を呼びかけているケースが多いようです。そのため実質的には「グリストラップの設置は義務化されている」という認識になっています。

さらに、飲食店の排水基準は「下水道法」や「水質汚濁防止法」によって決められています。ただ単にグリストラップを設置していればよいわけではなく、排水の基準を超えないように管理をしなければいけません。

また、その水質基準も下水道法・水質汚濁防止法によって定められているほか、各自治体で細かく基準が決められているようなので、確認が必要です。

グリストラップの費用と設置方法について

実質的にグリストラップは法律によって義務化がされていることがわかりました。では、グリストラップを設置するにはどうすればよいのでしょうか。

グリストラップを設置するには「排水設備指定工事店」に依頼しなければいけません。また、その自治体指定の工事店に限定されている場合が多いので、各自治体の下水道局に問合せをお願いします。

グリストラップの費用はお店の規模にもよりますが、小さい規模で店内に設置する場合60~70万円程度、大きい規模の店で外に設置する場合120万円程度です。

居抜きの店舗で、すでに設置されている場合でもメンテナンス費用として8~15万円程度かかります。

上記の金額はあくまでも一般的な費用相場ですので、必ず工事店に見積り金額を問合せてください。自治体から指定されているといっても、ひとつの工事店が指定されているわけではなく、複数の指定工事店がある場合もあるので、価格やサービス内容を比較することをおすすめします。

      電卓

グリストラップのメンテナンス方法

グリストラップのメンテナンスをするには、ふたつの種類があります。「業者に依頼すべきもの」と「店舗内の従業員がやるべきもの」です。まず、店舗内でおこなう清掃についてみていきましょう。

・食品のごみ
1日1回の清掃が必要です。バスケット内のごみを取り除きます。

・底にたまったごみ
月に1度の清掃が必要です。底にたまったごみを拾い上げて処理しましょう。

・表面にたまった油脂
最低でも週に1度の清掃が必要です。表面にたまっている油脂は臭いの原因にもなります。すくうようにして取り除いてください。

・排水トラップの油脂
2~3か月に1回の清掃が必要です。排水トラップと呼ばれる部分にも油脂が付着する場合があるので、定期的に清掃してください。

これらの清掃を助けるように、グリストラップ清掃用のアイテムもあるようなので、探してみるのもいいかもしれません。

ただし、食品のごみは一般廃棄物ですが、油脂と底にたまったごみは産業廃棄物として処理する必要があります。産業廃棄物については、産業廃棄物処分の許可を所持している業者に処理を依頼しなければならないので気をつけてください。

このように定期的に清掃をおこなっていても、汚れが完全に取り除けるわけではありません。清潔さを維持するためには、洗浄が必要です。グリストラップの洗浄というのは、グリストラップ内の水をくみ取って、専用の洗剤で汚れを落とすことを言います。洗浄作業に関しては、業者に依頼するのがいいでしょう。

清掃・洗浄は、グリストラップが法律によって定められている基準値を超えないようにするための工程であるともいえるので必ずおこないましょう。

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まとめ

グリストラップとは、油を含んだ汚い水が排水管の動きを妨げないようにする装置で、食材のくずや、ごみを集める働きもします。

グリストラップ設置は法律によって明確に義務化されているとは言い切れませんが、各自治体による条例で義務化されていることが多いです。

グリストラップの設置については、店舗の規模によってルールはさまざまであり、設置金額も異なります。自治体指定の排水設備指定工事店に依頼しなければならない場合が多いので、必ず自治体に問い合わせて施工を受けてください。

さらにグリストラップの清掃は、定期的におこなわなくてはいけません。また、グリストラップは部分ごとに掃除が必要となる周期も異なるため、正確な管理が必要です。グリストラップの清潔さを維持することは、店舗の清潔さを維持することにもつながりますので、必要に応じて業者に掃除を依頼するとよいでしょう。

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