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内装工事が満足に出来る!内装業界の全てがわかる6つの話

店舗や事務所を使ったビジネスをするなら、内装工事は必ず必要なものだ。この記事を読んでいるあなたは「内装工事って実際はどういうもの?」と疑問に思っている経営者の方ではないだろうか。

既に何かしらのビジネスを行っている方であれば、一度は経験したことがある「疑問」ではないだろうか。

内装工事は身近な存在でありながら、工事を受ける側として「実はよくわからない」と思っている方が多いのが実際のところだ。というのも、内装工事と一口にいっても、デザインに始まり、塗装、左官、木工事など様々な工事があるからだ。

今回は、内装工事を検討している方に、依頼する前に知っておきたい内装工事の知識や費用について、詳しく解説する。

この記事を最後まで読み終えた時、きっとあなたは「内装工事」のイロハを得て、満足のいく内装工事を行うことが出来るだろう。

 

 内装工事とはそもそもどんな工事?

工具

最初に、内装工事とはそもそもどんな工事で何を行うのかという基本的な部分について確認していこう。

内装工事と聞くと、一般的には壁紙クロスやフローリング、照明などの工事をイメージする方が多いのではないだろうか。

もちろん、このような工事も内装工事の一部ではあるものの、実はこれらの工事はごく一部でしかないのだ。

では、どこから、どこまでを内装工事と呼ぶのだろうか。

内装工事は「床、壁、天井など建物内部の仕上げ工事全般」を行う工事だ。

具体的には、畳、フローリング(クッションフロア)、絨毯・カーペット、壁紙・クロス、天井板、カーテン・ブラインドなど取り付けに関する工事である。

様々な目的で考えられた内装デザインを実現するために、欠かせない重要な工事だ。

また、飲食店や小売店などの店舗の場合、上記の工事以外に「電気、ガス、水道」といった設備工事も合わせて内装工事と呼ぶこともある。

知っているようで知らなかった!建築工事と内装工事の違い

また、内装工事と合わせて使われる名称に「建築工事」がある。

内装工事について調べて行くと必ず耳にするキーワードだ。

しかし、この2つの工事は似ているようで関わる業者や工事内容などが大きく異るため、しっかり2つの違いを理解しておくこと必要だろう。

では、具体的に2つの工事の違いについて紹介する。

内装工事は前述の通り、建物の内部の仕上げを行う工事だ。

対して、建築工事とは建築確認を必要とする工事のことで、具体的にはゼロから建物を建てる新築工事などを指す。

つまり、内装工事はすでにある建物の内装を変更する工事で、建築工事は新築といったイメージで問題無いだろう。

とはいえ、内装工事でも床面積が100平米を超える場合には建築確認が必要になるので、単純に「建築確認の有無だけでは判断できるものではない」ということも合わせて覚えておいて頂きたい。

※建築確認…建築物を建てる際に、建築基準法・建築基準関係規定に適合するものか行政庁または、指定確認検査機関に申請し許可を取ること。

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これで丸分かり!内装工事の具体的な内容を解説

内装工事の概要は前述の説明でおわかりいただけたことだろう。

では、より具体的に内装工事に関連する様々な工事内容について見ていこう。

ここで紹介する工事内容は、内装工事の見積もりに準じたものとなっているため、内装工事の見積もりを見る上でも必要な知識となるため、是非確認して頂きたい。

仮設工事

仮設工事

まずは、仮設工事だ。

内装工事を行う際に最初に行われる工事である。

仮設工事は、工事を安全に行うために必要な足場の組み立て、養生シートの設置、工事に使用するための電気、水道などの仮設が主な内容となる。

仮設工事で行われる内容については完成後に撤去することが前提となっているため、工事終了後に残らないものとなっている。

造作工事

造作工事は、壁、床、天井などを設置するための工事だ。

造作工事が終わると、部屋の基本的な構造は出来上がった状態となる。

事務所やオフィスなどの場合、内装をすべて取り払うと基本的にはコンクリートで四方は囲まれているスケルトンという状態になっている。

当然ながら、壁紙クロスやフローリングはコンクリートに直接設置するわけではなく、地となる板は柱が必要となる。

つまり、造作工事は装飾部分(壁紙クロス、フローリング、カーペットなど)を除いた内装を完成させるための工事と理解していただければ良いだろう。

造作工事では、単に骨組みや板を設置するだけではなく、骨組みと壁の間に断熱材を入れたり、電気配線やエアコンの配管などの取り回しなども行う。

造作家具工事

造作家具工事

造作家具工事は、造作工事の後に行われる工事の一つで、造作家具を設置するための工事だ。

造作家具とは既製品ではなく、部屋の内装や空間に合わせてオーダーメイドされた家具のことだ。

ちょうど、飲食店のカウンターや、パン屋の棚などをイメージしていただければ良いだろう。

左官工事

左官工事

左官工事は壁や天井、床などの表面仕上げの中でも「塗り」を行う工事だ。

具体的には、和風建築などで見られる京壁塗や、モルタルを用いた土間、外壁などで見られる吹付け仕上げなどがある。

オフィスや事務所では、滅多に使われることはないが、居酒屋やカフェなどの飲食店、和風なサービスを取扱う店舗などではしばしば使われることがある。

ちなみに、左官工事は左官工と呼ばれる職人が行う専門技術なため、内装業者から左官屋に外注することが多い。

電気設備工事

分電盤

電気設備工事は、分電盤の設置から配線、コンセントや照明器具の設置など、電気設備の設置に関する工事の総称だ。

電気を扱う工事のため国家資格である「電気工事士(第二種)」を有した人間が基本的に作業を行うが、配線の末端、コンセントの接続、配線に付随する設備の設置については無資格者でも行うことができる。

給排水設備工事

給排水設備工事

給排水設備工事は、キッチン、トイレ、給湯室などで使用する上下水道に関する設備を設置する工事のことだ。

給排水設備は、衛生管理上非常に重要な工事のため、この工事も施工会社以外の専門業者に外注して行われることも多い。

但し、テナント型の店舗や事務所の場合、必ずしも必要な工事ではない。

衛生設備器具工事

衛生設備器具工事は、水回りの中でも主に、トイレや浴室などの設備を設置する工事のことだ。

給排水設備工事同様、テナント型のオフィスや事務所の場合、必ずしも必要な工事ではない。

ガス設備工事

ガス設備工事

ガス設備工事は飲食店や店内に給湯器などの設置が必要な場合に行われる工事のことだ。

工事内容はガス配管や給湯器、ボイラーなどの設置と、それに付随する工事がある。

テナント型のオフィスの場合、給湯室が共用スペースに設置されていることがほとんどなため、不要であることが多い。

空調設備工事

エアコン

空調設備工事は名前の通り、エアコンなどの空調を設置するための工事だ。

住居用の物件の場合、設置したエアコンのすぐ外側に室外機を取り付けることが多いが、オフィスや店舗の場合「天井カセットタイプ(天井に埋め込まれているもの)」が用いられることが多く、配管の設置なども必要になる。

内装装飾工事

内装工事

内装装飾工事は、内装工事の終盤に行われる仕上げの工事だ。

内装装飾工事では、壁紙クロスの貼り付けなど、ビニルタイルやタイルカーペットの設置が主な内容となる。

ガラス工事

ガラス工事は窓や扉、パーテーションなどのガラスを取り付ける工事だ。

ガラス工事もテナント型の物件の場合では、すでに設置されていることが多いため必要ないことが多い。

但し、店舗や飲食店など窓周りも含めて大きく変更する場合には必要な工事となる。

サイン工事

看板

サイン工事は看板を設置する工事だ。

こちらもテナント型の物件の場合、不要なことも多いものの、オフィスのドアにカッティングシートで看板を設置するような軽微な工事も、サイン工事に含まれる。

一口に内装工事といっても、以上のような様々な工事が存在する。

内装業者はいちいち工程ごとに説明はしないものの、見積書や請求書などに以上の名目が記載されるため工事前に知っておくと良いだろう。

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知られていなかった!内装工事に関わる3種の会社

内装工事業者

先程、内装工事の様々な内容について紹介した。

あまり知られていないが、内装工事は一つの会社だけではなく、幾つかの業者が連携して行うことも多い。

では、具体的にどのような業者が内装工事に関係しているのだろうか。

デザイン・設計を行う…デザイン会社

まずは、デザイン会社だ。

内装工事を行うためには、どのような内装にするのか事前に決めて置かなければ工事を始めることができない。

つまり、どのような内装にするのかを決めるのが、デザイン会社の役割となる。

デザイン会社は内装のデザイン・設計業務以外にも、設計図通りに工事が進んでいるかを確認する管理業務を担当している。

工事の管理を行う…施工管理会社

続いては施工管理会社だ。

施工管理会社は、デザイン会社が作成した設計書をもとに、内装工事を行う再に必要な人員や材料を集め、実際の施工を担当する役割を持っている。

但し、ここで間違えては行けないのが、施工管理会社が工事自体を請負うのではないと言う点だ。

施工管理会社はあくまでも施工の管理を担当しているのであって、実際の工事自体は下請けの業者などを使って行う。

下請けの業者は1社のこともあれば、複数社に渡ることもある。

したがって、現場の見学に行った際に何か質問をする場合は、職人ではなく作業着を着ている現場監督とコミュニケーションをとるようにしよう。

ちなみに、先に紹介したデザイン会社と施工管理会社の機能を一社で行っていることもある。

現場で手を動かす…各種専門業者

施工管理会社が各種工事を下請け業者に発注することがあると言う点については紹介した通りだ。

専門業者とは、施工管理会社から発注を受け、現場で手を動かす職人のことを指す。

上で紹介した、左官工事や電気設備工事は熟練の技術や、国家資格などを持っていないとできない工事でもあるため、これらの工事を専門で行う業者に施工管理業者は工事を依頼することになる。

この際、依頼される業者が専門業者というわけだ。

「下請け業者」という言葉を耳にすることがあるが、専門業者は内装工事における下請け業者という風に考えていただければ理解し易いのではないだろうか。

内装工事は、ほとんどの場合、上記の3種類の会社が連携して行うことになる。

上記の違いを理解し、デザインに関する相談はデザイン会社、具体的な工事内容や内装工事における専門的な相談についての相談は施工管理会社に相談するようにしよう。

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内装工事の手引!スケジュール立て~完成までの流れ

砂時計

ここまでで、内装工事を行う前に知っておきたい基礎的な知識について紹介した。

ここからは、内装工事を行う際の具体的な話に入る。

まずは、内装工事が完成するまでの流れについてだ。

下記の項目をしっかり確認して頂きたい。

スケジュール

まずはスケジュールだ。

内装工事の大まかな流れとしては

  • 計画
  • 工事

に分けることができる。

計画の段階では、

  1. 物件の選定
  2. 依頼するデザイン会社の選定
  3. 施工管理会社の選定
  4. デザインの打ち合わせ
  5. 設計図の確定

が必要となる。

実際に内装工事を行う物件の規模や、デザイン会社との打ち合わせ回数などによって計画にかかる期間は変わるが、一般的には2〜3ヶ月程度の期間がかかる。

工事の期間についても、面積や工事内容によって大きく異る。

テナント型のオフィスなど工事項目が少ない場合であれば数日で終わることもあるが、複雑なデザインを採用している場合、一から内装工事を行う場合であれば1ヶ月〜2ヶ月程度の時間がかかることもある。

専門的な知識がないとスケジュールを逆算することも難しいため、ある程度、物件の場所が決まっている場合は、デザイン会社、施工管理会社の選定を並行して行おうようにしよう。

依頼する業者さえ決まれば、大まかなスケジュールを把握することも可能になる。

デザイン設計会社の選定

続いて、信頼できる内装業者を、できるだけ早く選定するために知って置きたい知識についてだ。

デザイン会社を選ぶ際にまず検討しなければ行けないのが「デザイン会社と施工管理会社を分けて依頼するか、まとめて依頼するか」についてだ。

デザイン会社と施工管理会社は、それぞれを専門的に行っている場合と、両方の機能を1社で持っている場合がある。

別々で依頼する際のメリットは、デザインの質を高められるという点にある。

そもそもデザインだけで営業している会社というのは、デザイン力が高く、業界で知名度を持っていたり、有名なデザイナーが立ち上げた個人オフィスといったケースが多い。

いわゆる「デザイナーズオフィス」のようなものを目指す方はデザインと施工を別々の会社に依頼するのが良いだろう。

反面、デザイン料が高くなり、工事の総額は高くなるというのがデメリットだ。

また、デザイン会社と施工管理会社との連携も発生するため、一社でまとめて行う場合と比較すると工期も長くなってしまう。

続いて、デザイン、施工を一社で行う会社に依頼するメリットは、費用の安さ、納期の早さがある。

理屈はシンプルで、別々に依頼する場合に発生する業者間のやり取りが発生しないことによって、費用が下がり、納期も早くなるというわけだ。

反面、デザインの質が高く無いと言うことも多く、デザイン案があまり良くないといったデメリットもある。

このように、デザイン会社を選ぶ際には、デザイン、施工を別々に依頼するか、まとめて依頼するかを決める必要がある。

基本的には、デザインにこだわりたい場合は別々に依頼し、デザインにこだわる必要がないと言う場合は、同じ会社に依頼するのが良いだろう。

施工会社選定

続いて、施工会社の選定方法についてだ。

施工会社を選定する場合、デザインと施工を依頼する場合、施工のみを依頼する場合の2つのパターンがある。

まずはデザインと施工を1社に依頼する場合の選定方法からだ。

デザインと施工を一社でまとめて依頼する場合、

  • デザインのスキルが求めるレベルがあるか
  • 見積もりを詳細に提示してくれるか

といった点を注意することが必要だ。

デザインと施工を同時に行う会社を利用する場合、デザインのレベルというのがやはりポイントになる。

事務所やオフィスなど、高いデザイン技術が必要ないという場合では問題になることはないが、小売店や飲食店のようにデザインにある程度こだわることが必要となる業界の場合の場合、注意が必要だ。

したがって、まずはホームページなどを利用して過去のデザイン実績をしっかり確認するようにしよう。

デザイン面の不安が解消されたあとは、見積もりを取ることになるが、見積もりについてもしっかりと注意する必要がある。

デザインと内装工事を同時に行うと、見積もりにしなければ行けない科目もかなり増えてしまう。

見積もりを作成する側は、もちろん、一つずつ必要な科目ごとに見積もりを作成し、提示するのが普通のことだ。

しかし、内装業者によっては、見積もりをざっくりと算出しており「何に」、「いくら」費用がかかっているのか不透明な見積書を出して来る会社もある。

更に、依頼者に専門的な知識がないのをいいことに、本来不要な金額を見積もりに乗せて計算しているという場合もある。

したがって、見積もりを見た際に

  • 明らかに項目が少ない
  • 「〇〇一式」のように科目をまとめるような項目が多い

といった場合は注意したほうが良いだろう。

また、これらを正しく判断するために1社だけではなく、必ず複数社まとめて見積もりを依頼するようにしよう。

続いて、施工のみ依頼する場合についてだ。

施工のみで内装業者を選ぶ場合、必ず確認しなければ行けないのが「別の会社のデザイン案でも、対応してくれるかどうか」

という点だ。

業者によっては、デザイン+施工の一括工事しか対応していないという場合もあるため、まずは上記のことを確認しよう。

また、契約前からでも詳細な打ち合わせを行ってくれる業者を選ぶと良いだろう。

当然のことだが、施工業者は何度も打ち合わせを行ったのに、結局受注できなかったということは避けたいと思っていることが多い。

その為、詳細な打ち合わせや見積もりを作るためには、まず契約をしてからでないと対応することができないなどと、契約を急がせて来ることがある。

しかし、このような業者に限って、利益が見込めない工事の場合、理由をつけて費用を釣り上げたり、工事も雑に行うという可能性も高くなる。

工事の期間に余裕が持てる場合は、できるだけ複数社と接点を持ち、契約前でも誠実な対応をしてくれるか?と確認するようにしよう。

その他の注意点としては、建築業許可の有無、及び、建築業許可の種類についても知っておくと良いだろう。

内装工事など建築に関する工事を行う場合、受注金額が

  • 1500万円以下の工事
  • 1500万円以上の工事
  • 4500万円以上の工事

など工事の規模によって該当する建築業許可を保有していることが必要になる。

通常、1500万円以下の工事であれば建築業許可は不要となるが、1500万円以上では「一般建設業許可」4500万円以上の場合「特定建設業許可」が必要になる。

いずれかの許可を取得している場合、ホームページの会社概要欄や名刺などに記載があるため、これらを参考にしながら、工事の規模に応じて依頼する会社を選ぶと良いだろう。

内装工事契約

内装工事契約

デザイン会社、施工管理会社が決まったらいよいよ契約を結び、工事をスタートすることになる。

しかし、長期に及び、専門的な様々な工事が行われる内装工事は、

「工期が守られない」

「許可無く、図面と違う施工が行われる」

「やってくれると思っていたことが行われない」

といった様々なトラブルが発生することがある。

このような様々なトラブルを解決するのが「契約書」だ。

では、どのような契約書を利用し、契約を結ぶのが良いのだろうか。

実は、このような建築工事に決まった契約書というものは存在しておらず、日付、契約者、契約内容など基本的な項目を網羅していればどのような契約書を使っても良いと言うことになっているだ。

但し、これでは公平な取引を実現しづらいため、建設業界の7つの団体が集まり、公平な工事を実現するため「民間(旧四会)連合協定の工事請負契約約款」を定めた。

民間(旧四会)連合協定の工事請負契約約款では、上記契約に必要な様々な項目について網羅されている。

例えば、納期が遅れてしまって損害が発生してしまった場合の違約金などでは、「延滞一日につき〇〇円相当の額を違約金として請求することができる。」といった条文が書かれている。

このような項目を、業種などを踏まえ工事業者と決め、契約書に明文化することによって万が一の際のトラブルを防ぐことができるのだ。

したがって、実際の契約段階では、「民間(旧四会)連合協定の工事請負契約約款」などを使った契約書になっているかを確認しておくと、安心して契約書を交わすことができる。

もし、不安な場合は契約関連に強い弁護士や国民生活センターなどに問い合わせるなどしても良いだろう。

工期中

現場

契約書が完了したら、実際に様々な工事が動くことになる。

工事がスタートした後も、ただ完成を待つのではなく時々現場に顔をだすことが重要だ。

内装工事は設計書にそって作られて行くが、素材の色や塗装など細かい仕様は現場で調整しながら進めるようなことも珍しくない。

施工業者と密な連絡を取り、現場に顔を出していれば仕様の変更があるような場合にコミュニケーションを取りながら、納得感を持ってすすめることができるが、着工後のコミュニケーションがおろそかになると、いざ工事が終わったときに「思っていたものと違う」ということにもなりかねない。

毎日顔を出す必要はないが、週に1、2度程度は様子を見に行くようにしよう。

竣工・引渡し

工事が完了したあとはいよいよ引き渡しとなる。

引き渡し時は気分が高揚し、細かなチェックがおろそかになってしまうものだ。

しかし、建築工事で意外と多いのが、引き渡し工事の際にチェックを怠ったことで余計な追加工事が必要になってしまったというトラブルだ。

例えば、床や壁に汚れがあり、拭き取っても取れないといったトラブルや、いざ水回りを使って見ると、配管が上手く繋がっておらず、水漏れを起こしてしまったというようなものがある。

もちろん、工事業者のミスであれば無償で修理は行ってくれるものの、開業が遅れたり、事業がストップしてしまったということになれば、取り返しが付かないことになってしまいかねない。

あまり、細かくチェックをするのも気が進まないかもしれないが、引き渡し後の追加工事は依頼者にとっても、内装業者にとっても手間となる。

お互いのためにも汚れや傷、設備の不具合などは入念にチェックするようにしよう。

以上が、工事完了までの流れと、それぞれの段階で注意して頂きたいポイントだ。

内装工事を滞り無くすすめるためにはこれらをしっかりと読んで頂き準備を勧めて頂きたい。

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気になる!内装工事にかかる費用について

内装工事見積り

ここまでで、内装工事をスムーズにすすめるために重要な基礎知識について紹介して来た。

続いては、内装工事を行う際に最も気になる「内装工事にかかる費用」について解説する。

工事にかかる費用を理解しておかなければ損をしてしまうことになりかねないので、費用について正しく理解しておこう

相場?言い値?内装工事費はこうして決まる

内装工事の費用を理解する上で、まず知って置きたいことは「工事費用はいかにして決まるか」ということだ。

そもそも、内装工事はオーダーメイド工事であり、金額の決まったパッケージ商品ではない。

したがって、工事費用の基本は「言い値」なのだ。

もちろん、工事一つひとつのおおよその相場というものも存在するが、これらはあくまでも目安であり、状況一つで高くも安くもなってしまうため、あまり当てにはできない。

つまり、内装工事はデザイン会社や施工業者とやり取りをしながら、相談して決めることになるということだ。

とはいえ、全く目安になるものがないというのでは、解説する意味がないので、大まかな相場観を紹介する。

まず、オフィスとして内装工事をする場合、相場としては10万円/坪〜30万円/坪程度が一つの目安となる。

5名程度で利用する約30坪の小さなオフィスでは300万〜900万円、50名程度で利用する約300坪の中規模のオフィスでは3000万円〜9000万円ほどとなる。

基本的に工事は面積が大きくなるほど坪単価が安くなるので、そのあたりも考慮して見込みをつけて置くと良いだろう。

続いては飲食店など、様々な設備が必要になる内装の場合だ。

飲食店などはオフィスであれば必要のない給排水設備や空調設備、照明などが必要となる。

したがって、費用自体が高くなるため、坪単価は30万円以上〜が相場と言われている。

40坪ほどの居酒屋の場合1200万円〜、10坪ほどの小さなラーメン屋の場合でも300万円〜というところが一つの目安だ。

依頼前の必須項目!予算の作成

先程、内装工事費用が「言い値」である点については紹介した。

では、デザイン会社や施工会社の言いなりになるのかと言えばそうではない。

まずは、どの程度なら用意できるのかという金額を計算しておこう。

また、インターネットやインテリア雑誌などを使って、どのような部屋が良いのか?を準備し、内装業者とスムーズに商談ができるように準備しておくのも良いだろう。

このような準備をしておくことで、予算内で、「出来る、出来ない」が会話できるようになり、どこにお金を掛け、どこを削減するといった具体的な会話ができるようになる。

このような段階を踏み、見積もり依頼して初めて具体的な金額の提示をもらうことができるようになるのだ。

余談ではあるが、内装を検討する流れとしては、最低限必要なものを算出した上で、あってもなくても良い部分を調整すると言う流れが一般的だ。

仮に希望のデザインに対して予算不足になった場合、デザイン面や装飾のグレードを下げて行くことで調整する事が多い。

正しい見積書の比較方法とは?

前述の方法で、ある程度の予算を把握することができるが、一社だけでは適正な価格かどうかを判断することは難しい。

したがって、見積もりは最低でも3社程度は依頼し、比較することが必要となる。

比較することによって初めて、見積もりが適正かどうかを判断することができるようになるのだ。

しかし、見積もりを比較する際にも工夫が必要になる。

というのも、額面だけでは、金額の高い安いを見分ける事はできても、工事の質やどこにいくら金額を使っているのか?までは比較することができないからだ。

見積もりを正しく判断するためには、

  1. デザイン料
  2. 材料費
  3. 工賃

など、具体的に比較する項目を明らかにし、一つずつ検証していくのが良いだろう。

例えば、見積もり総額は同じ場合でも、

  • デザイン料や工賃が高く、材料費が安い場合
  • 材料費が高く、デザイン料が工賃が安い場合

では、工事の仕上がりや、グレードが変わってくる。

見積もりを項目ごとに分けて比較することによって、このような部分を判断することができるようになるのだ。

内装工事にかかる費用は上記の3つのポイントに着目し、費用を比較していくことが重要となる。

 

内装工事を安く、高品質に施工するための3つの方法

内装工事の費用はやはり、安く、高品質に施工したいというのが本音ではないだろうか。

内装工事がタダになると言うような美味い話はないものの、正しい知識と工夫次第では費用対効果を高めることも可能でなる。

では、具体的に費用対効果を高めるための3つの方法について紹介する。

VE案で安くする

まずはVE案を使って費用対効果を高める方法だ。

VEとは「Value Engineering」の略で、建設業や建築業界で使われる専門用語だ。

具体的には、価値や機能を損なうことなく、知識やアイデアでコストを下げる方法を指す。

例えば、天然木を使った内装を作るような場合に、高級木材で知られるヒノキを用いるか、比較的手頃な価格であるスギを用いるかによって、質感やイメージを損なうことなく価格だけを下げることができる。

ちなみにこちらがヒノキ、

ヒノキ

こちらがスギだ。

スギ

もちろん、全く同じというわけには行かないが、質感としてはかなり似ている。

また、天井に使われる素材でもコストの高い「岩綿吸音板」からコストの低い「化粧石膏ボード」に変えることによっても価格を下げることが可能になる。

この2つの素材は、機能性は異なるが見た目はほぼ同じ。多少目地が目立つことはあるが、専門家でなければ気づくレベルではなく、空間の雰囲気などを損なうことはない。但し、化粧石膏ボードは吸音性能が劣るのでそのあたりは注意して頂きたい。

こちらが岩綿吸音板、

岩綿吸音板

こちらが化粧石膏ボードだ。

化粧石膏ボード

その他にも、照明を組み込み型のものから、露出型のものに変更するなど様々な方法がある。

VE案によって、コストを抑えるためにはデザインの段階でデザイン会社や施工会社の協力がなくては実現することができない。

したがって、打ち合わせの段階でVE案の協力もしてくれるか声をかけておくとよいだろう。

居抜き物件を活用する

オフィス

居抜き物件を活用する方法も費用対効果を高めるための方法の一つだ。

数年前から耳にする機会も増えたので、一度は耳や目にした機会もあることだろう。

居抜き物件とは中古の物件などで、過去に入っていた設備や什器が残ったままの物件のことを言う。

稀なことではあるが条件が合い、状態の良い物件が見つかれば、内装工事を行わず、看板の付け替えやクリーニングのみで開業することも可能になる。

特に事務所やオフィスなどの場合にも有効な方法といえる。

居抜き物件についてはこちらの記事を参照頂きたい

https://archicloud.jp/inukiinuki/8563/

見積もり比較で優遇を図る

最後は見積もりを比較することで費用対効果を高める方法だ。

見積もりを比較するだけで内装工事費用が安くなることはないが「複数社で見積もりを取っている」ということを内装業者に伝えて置くことで、競争原理が働き、価格面で優遇してくれることがある。

また、場合によっては「他の内装業者はいくらで提案して来ていますか?その金額より安い価格でご提案しますよ」といったような話が出ることもある。

とはいえ、内装業者もプロなので相場感や限界の値段というのは当然ながら把握している。

その為、少しでも安く受注しようと嘘の金額を伝えたり、強引な駆け引きを行うと「その値段では勝てませんので、今回は辞退させて頂きます。」と、内装業者から嫌われてしまうこともあるので、駆け引きについてはほどほどにしておくと良いだろう。

ここで紹介した3つの方法を知っておくと、見積もり金額よりも安く、質の高い価格で内装工事を実現することができるかもしれない。

 

事前の知識で満足のいく内装工事を!

今回の記事では、内装工事を検討している方に、依頼する前に知っておきたい内装工事の知識や費用について詳しく解説した。

ほとんどの方にとって、内装工事を依頼する機会はそう多くはないため、分からないことも多いことだろう。

今回の記事をよく読んでいただき、満足のいく内装工事を実現していただければ幸いだ。

また、当サイトでは信頼のおける内装業者選び、複数業者一括見積サービスも行っている。内装工事にお悩みの方は気軽に相談して頂きたい。

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