雑貨屋を経営したい!成功に導くお店作りのポイント
自分の好みの雑貨に囲まれた空間を提供できる雑貨屋を経営したいと憧れている人はたくさんいます。しかし、雑貨屋を成功に導くことは非常に難しいといえるでしょう。雑貨屋を開業するためにはさまざまな準備が必要であり、また経営を続けていくためには、資金の使い方や仕入れ先の探し方などにも十分に配慮することが大切です。この記事では、雑貨屋を経営するための方法について解説していきます。
目次
雑貨屋経営に大切な資金の使い方
雑貨屋を経営していくうえで、資金の使い方は重要な問題のひとつです。まず、憧れの雑貨屋を開業するためには、当然開業資金が必要となります。開業にかかる費用に関しては、「全額自己負担するのが理想的」と考える経営者もいるでしょう。しかし、雑貨屋の開業に関しては、雑貨の仕入れや店舗の備品などを購入する必要があることから、開業費用を全額自己負担するということはあまり現実的ではないといえます。したがって、開業費用の30~60%は自己負担で賄うようにすると、経営を続けていくうえでも無理がないといえるでしょう。
また、開業費用の不足分については、経営者として「どのような方法で資金を得るか」という点を具体的に考えておくことがポイントとなります。開業資金の調達方法には、金融機関から融資を受ける、家族や親戚、友人に貸してもらうなどの方法が挙げられるでしょう。ただし、このような方法によって資金を調達するのであれば、無理のない返済計画をしっかりと立てておくことが重要です。開業後のトラブルを防ぐためにも返済計画はきちんと立てておき、確実に返済していきましょう。
さらに、雑貨屋を開業するときには、数カ月赤字でも生活できるだけの費用を確保しておく必要があります。雑貨屋をオープンしたばかりの頃は知名度が低いことから、「集客すること自体が難しい」と感じている雑貨屋経営者は少なくありません。集客の見込みがなければ、当然売上を伸ばすことも難しくなってくるでしょう。しかし、一度店舗として開業したら経営を続けていかなければならないため、運転資金を確保しておけば安心して経営をすることができます。
加えて、雑貨屋の仕入れ価格は、開業費用全体の4~6割程度としておきましょう。雑貨屋を開業するときの仕入れでは、ある程度まとまった仕入れ費が欠かせません。自分が好きなものから順番に仕入れを行うのではなく、計画性を持って商品の仕入れを行い、限られた資金を大切に使っていきましょう。
経営を成功させるためのポイント
憧れの雑貨屋を人気店へと成長させるためには、経営を成功させるためのポイントを押さえておきましょう。まず、雑貨屋のコンセプトを明確にしておくことが大切です。コンセプトは、商品の構成や店舗の内外装デザインなどにも関わっている重要な事柄であるため、時間をかけてじっくりと考えておきましょう。コンセプトを考えていくうえでは、店舗を利用するターゲット層をある程度絞っておくことがポイントです。「開業する雑貨屋を、どのような顧客に利用してもらいたいか」ということを考えていけば、自ずと答えが出てくるでしょう。たとえば、はじめは「OL層」や「30~40代の主婦層」などとターゲットを大まかに設定し、そこから「北欧雑貨に興味がある子連れの30代主婦層」とターゲット層をより限定していくと、自店のイメージが描きやすくなるでしょう。加えて、利用シーンや価格帯などもコンセプトに反映させる必要があります。コンセプトを立案するときには、ターゲットについてより具体的に、できるだけ詳細まで考えを巡らせておきましょう。
また、雑貨屋をより多くの人に覚えてもらい、実際に利用してもらうためには、店舗名の構想もしっかりと練っておくことが求められます。店舗名を考えるときには、雑貨屋の雰囲気をしっかりと考慮して、統一感を持たせるように意識すると良いでしょう。
さらに、雑貨屋を成功させるためには、たくさんの雑貨屋めぐりをして勉強をすることが欠かせません。実際に開業して成功している雑貨屋には、必ず理由があります。雑貨屋と一口にいっても、扱っている商品は店舗によって異なることはもちろんのこと、店舗ごとに雰囲気もまったく違ってきます。経営者としてのモチベーションアップのためにも、繁盛している雑貨屋には直接足を運んでみて、店舗の雰囲気やサービスなどを肌で感じ、自店の経営にも活かしていきましょう。
雑貨屋に重要な店舗の備品は?
雑貨屋を開業するときには、販売する商品だけではなく、店舗の備品を購入しなければなりません。雑貨屋の経営で必要な備品はたくさんあるため、オープンまでに忘れずに購入しておきましょう。まず、店舗を営業していくうえで、レジスターあるいはタブレットレジは必須の備品です。ただし、レジは必ずしも新品でなくても構いません。リサイクルショップなどで中古品を購入すると、開業費用の節約にもつながります。また、タブレットレジにはたくさんの種類があり、商品によってレジ機能が異なります。そのため、タブレットレジを導入するのであれば、店舗の規模や、操作方法が難しくないかなどをしっかりと確認しておくと良いでしょう。
また、雑貨屋を利用する顧客のなかには、ラッピングを依頼する人も多いでしょう。特に、ギフト用のラッピングがかわいらしい雑貨屋は、多くの女性に好まれる傾向にあります。ただし、コストや手間がかかり過ぎるラッピングは、あまりおすすめではありません。雑貨がより魅力的に見えるような素敵なラッピング用品を取り揃えておき、必要に応じて丁寧に手早くラッピングを行うことが求められます。一般的な雑貨屋にあるラッピング用品としては、クラフトバッグやステッカー、マスキングテープ、リボンなどが挙げられます。自店のイメージに合ったラッピングが実現できるようなラッピング用品を用意しておけば、顧客に喜ばれるだけでなく、店舗の宣伝にもなるでしょう。
他にも、掃除用具や文具、領収書、収入印紙、傘立て、ショップカードなどが雑貨屋の開業時には必要となります。ショップカードには店名やロゴマークが入るため、計画的に準備をしておきましょう。
店舗の備品については、意外と費用がかさみがちです。そのため、すべてを新品で揃えようとすると、高額な費用がかかってしまうおそれがあります。備品の購入にかかる費用を節約したいと考えるなら、手持ちのものはできるだけ利用したり、知り合いから備品を譲ってもらったりするなどの方法も検討してみましょう。
雑貨屋の仕入れ先の探し方
商品の仕入れは、雑貨屋の経営を続けていくうえで非常に重要です。そのため、仕入れ先の探し方を心得ておき、雑貨屋の開業準備に役立てましょう。まず、商品を仕入れる方法として、メーカーとの直接取引が挙げられます。好みのメーカーがある場合などは、メーカーとの直接取引も検討してみると良いでしょう。たとえば、一般の雑貨店で販売されている商品にはメーカーのオリジナルタグが付けてそのまま陳列されている場合も多いため、気になるものがあればメーカーに問い合わせることも可能です。特に、ファッション雑貨に関しては、メーカーのオリジナルタグがついているということがよくあるため、気になる雑貨を見つけたらメーカーのチェックをしておきましょう。ただ、メーカーから商品を仕入れるときには、メーカーの商品をひとつ見ただけで判断するのではなく、複数の商品を見てから交渉することがポイントです。メーカーから仕入れることを決めたら電話やメールなどで直接連絡をし、店舗の規模や販売形態などをメーカーに伝えて仕入れの交渉をしましょう。
次に、雑貨問屋から商品を仕入れると、売れ筋の商品を教えてもらえる可能性があります。自分が好みの商品と、売れる商品とは異なるため、雑貨問屋からの情報は貴重といえるでしょう。
さらに、ネットで商品を仕入れるという方法もあります。インターネットで卸しを行っている場合には、個人取引が可能なケースも多くあるのです。ネットで商品を仕入れるという方法を取り入れている経営者のなかには、海外の雑貨を個人輸入している人もいます。
雑貨の仕入れにはさまざまな方法がありますが、仕入れる雑貨の種類によって適切な仕入れの方法は異なります。そのため、仕入れにかかる費用が抑えられる仕入れ先を自分なりに模索しておくことが大切です。
雑貨屋の宣伝をする方法
個人が新規に開業する雑貨屋に関しては、知名度が低いという問題があります。効果的な宣伝活動を行って、集客につなげることが肝心です。まず、オープンする雑貨屋の店舗物件に、オープン告知の張り紙をすると良いでしょう。この宣伝方法なら、道行く人に雑貨屋のオープンを知ってもらうことができ、雑貨屋の場所も知らせることができます。
次に、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSで情報発信するという宣伝方法も一定の効果が望めるでしょう。SNSを活用して店舗の情報を発信していくという方法は、コストがかからないというメリットがあることに加えて、より多くの人に拡散できて高い宣伝効果も期待できます。SNSを使って店舗の宣伝は単なる情報発信だけではなく、顧客とコミュニケーションをとるための手段としても役立つでしょう。今やインターネットは、開業したばかりの雑貨屋を宣伝するためのツールとしては欠かせないものとなっています。店舗や雑貨などの魅力的な写真を撮り情報発信していけば、日本国内だけでなく、海外からの問い合わせの可能性もあります。
さらに、雑貨店の開業にあたっては、ブログで開業日記を書いてみることもおすすめです。ブログを使って宣伝を行うと、雑貨屋開業の準備段階から、その様子をアップしていくことができます。たとえば、内外装をDIYしている様子や、完成したばかりの真新しい店舗に商品を陳列していく様子などを随時公開していけば、開業前からファンを増やすという効果も期待できるでしょう。ただし、ブログのみで宣伝を行ってしまうと、なかなか更新に気づいてもらえないおそれがあります。ブログを使って宣伝をするのであれば、FacebookやTwitterなどでブログ更新の情報を流すなどする必要があるでしょう。
プレオープンが経営を軌道に乗せるためにおすすめ
正式に雑貨屋をオープンする前に、プレオープンの期間を設けることがおすすめです。プレオープン期間を設けることによって、不備がないかどうかや、店内の家具の配置は適切であるかなどを確認することができます。たとえば、雑貨屋ではギフト用のラッピングを希望する顧客もたくさんいます。どんなに練習していても、人前でラッピングをするのは緊張してなかなか上手くいかないものです。プレオープンのときに何度か練習をしておくと、正式オープンの頃には丁寧に素早くラッピングができるようになるでしょう。
雑貨屋を顧客に実際に利用してもらうことで、さまざまな問題点や改善点が見えてくるというのはよくあることです。プレオープン期間で改善の余地があると感じた事柄に関しては、検討を重ねたうえで、正式オープンの日までに見直してみるのも良いでしょう。
加えて、プレオープン期間を設けることで、雑貨屋としての良い話題作りにもなります。近隣の住民や友人などに実際に足を運んでもらって、雑貨屋のファンをどんどん増やしていきましょう。
このように、プレオープンをすることには経営者にとってもたくさんのメリットがあります。開業後に経営を軌道に乗せるためにも、プレオープンの期間を設けることを検討してみましょう。
宣伝効果を高めて雑貨屋経営を成功させよう
個人が雑貨屋を開業して成功するためには、宣伝にも十分に力を入れることが欠かせません。そうはいっても、開業の費用には限りがありますから、個人経営の店舗が宣伝や広告に多くの費用を使うということは、あまり現実的ではないでしょう。特に、雑貨屋を開業するときには、店舗物件の取得にかかる費用だけでなく、雑貨の仕入れや店舗の備品を揃えるだけでも多くの資金を使う必要があります。そのため、開業資金は計画性を持って使っていくことが求められるのです。
オープンする雑貨屋を宣伝するためには、できるだけコストをかけずに、宣伝効果が高い方法を選ぶことがポイントといえます。たとえば、SNSやブログは低コストで宣伝をできるため、オープン前から積極的に活用していきたいところです。また、ホームページを作るのにはある程度のコストがかかりますが、自店をアピールするためには有効な手段のひとつといえます。オープンした雑貨屋を人気店にするためにしっかりと宣伝をして、多くの人に雑貨屋のファンになってもらいましょう。