カフェ内装デザインについて新規開業経営者が知らないと損する6つの項目について
カフェの内装デザインは店舗の集客、経営に大きな影響を及ぼす重要な要素だ。特にカフェの場合、雰囲気が重要視されるため他の業種に比べてその傾向が強い。
にも関わらず、専門的に学ぶ場や書籍が少ないために、正しい知識を得ることができず、デザインの方向性を決めることができない新規開業経営者が多いのが現状だ。
このような問題を解決するために、カフェの内装デザインについて体系的且つ最新の流行まで取り入れた情報を公開する。あなたのイメージするデザインがより具体的になり、デザインの方向性が明確になるだろう。
デザインについて決断ができないのは、知識不足が主な理由だ。アーキクラウドの豊富な実例を基にした情報を得ることでデザインについて多くの知識を得ることができる。
目次
カフェの内装デザインが集客や売上に密接に関わる理由とは?
カフェの客層は20代〜30代の若い女性が多い。スターバックスに行くと、この層の客が溢れかえっているので容易に理解できる。
この年代の女性に共通する価値観が、見た目や雰囲気を重視するという点だ。同じコーヒーを頼むにしても古びた喫茶店よりもお洒落なカフェを選ぶのだ。
単純に味だけを楽しむのでは無く、廻りの空間も含めた環境を楽しむというイメージだ。もちろんメニューの質も重要だが、レストランと違いカフェの場合は味よりも雰囲気が重視される傾向にある。
よって、内装の見た目を疎かにしてしまうと集客が上手くいかずに売上にも大きな影響を与えてしまうだろう。
「カフェ内装デザインの種類を体系的に学ぼう」
近年、カフェの急増と共にその内装デザインの種類も急激に増えている。新しくオープンするカフェのデザインを決定する上で、内装デザインの種類について体系的に学ぶことが重要だ。
より多くのインプットがあってこそイメージが膨らむからだ。下記に近年のカフェデザインについてタイプ別に説明していく。
自然派系カフェ
自然の要素をふんだんに取り入れたタイプ。床はフローリング系が多く、壁や造作には木や石、石調のタイルを多用。室内であっても積極的に植栽を取り入れ、緑をアピール。内装に合わせて、家具類や食器類も木を使ったものを使用するケースが多い。
スケルトン系カフェ
近年、最も事例が多いスケルトン状態を活かしたカフェ。コンクリートむき出しの壁や床、天井をそのまま露出させデザインとして見せる手法となる。
材料費が節約できるので、内装工事費用が安くなる傾向にある。しかし、天井の配管や設備類が露出しているため、見た目上美しくないという問題がある。その問題を解決するには天井に目隠しルーバーを設置したり、天井を空調や照明などの設備を含めて真っ黒に塗ってしまう方法などがよく使われる。
また、天井を貼らないことで空調効率が悪くなるのでランニングコストが増える傾向にあるの注意頂きたい。
ポップ系カフェ
ポップ系カフェとは、原色や丸みを帯びたデザインなど、一般受けしそうな内装を施したカフェのことを言う。カップルからファミリー層まで幅広く受けが良いので、チェーン展開や商業施設に併設する場合などに適している。
内装工事価格にも幅があり、仕様によってグレードを高くすることもできるし低くすることも可能だ。しかし気をつけなければならないのは、あまりにチープすぎると本当にみすぼらしい内装となってしまうことだ。ポップ系の場合は過剰な値下げは避けた方が良いだろいう。
高級感のあるカフェ
高級感を演出したカフェ。色調は濃い目をベースとし、家具類もそれなりのグレードのものを選択する。床はフロリーングやタイル、壁は木や漆喰や珪藻土などを使用し、通常の内装とは差別化を図る。
もちろん価格も高くなるが、ビニルタイルやダイノックシートなどできるだけ既成品を用いることで金額を下げることは可能だ。見た目のグレード感を変えることなく、影響の少ない部分の仕様を下げていく。これは設計者の腕の見せ所だ。
隠れ家系カフェ
都心を離れた場所に立地し、古民家を改装したり、小さな小屋を新築したカフェ。内装デザインは、いづれにしても木をベースにしたものが多いが、グレード感は高くないものが多い。
路面店とは違い、目的を持ったお客様となりますので必要があるので、デザインやメニュー及び眺望やシチュエーションなど周辺環境に独自性が必要とされる。必ずしも郊外の田舎である必要は無く、都心においても雑居ビルの奥に立地するで事例が多くある。
「デザインの方向性を決めるためのポイントとは?」
デザインの方向性を決めるには、お店のコンセプトとの関係性が重要だ。例えば「希少な茶葉を取り扱う中国茶専門のカフェ」と「アルコールも提供するお洒落な今風のカフェ」では内装デザインのグレード感や雰囲気が異なってくることは明白だ。
お店のコンセプトが決まり次第、雑誌やwebサイト、実際にカフェ巡りをして、これだと思うデザインを見つけよう。そして必ずそのイメージを内装工事業者に伝える。
写真を見せるだけでもいいが、最も効果的なのはあなたのイメージ通りのカフェに内装工事業者を連れてき、一緒に見学することだ。
その場でこの部分がいいなど、より具体的に伝えれば業者も理解が深まるだろう。工事後のトラブルとしてデザインイメージの相違が多いのでだが、ここでイメージを共有していれば後々のトラブルを避けることができる。
「内装工事業者はどの様に選定すれば良いか?」
まず契約の形式については設計(デザイナー)と施工(工事会社)を同じ会社に頼む方法と、設計と施工を異なる会社に依頼する方法がある。
前者の場合、工期が短くなり、工事価格も安く抑えることができる。後者の場合、業者選定の手間や設計に時間がかかるため、工期は長くなり、設計料も発生するため費用は高くなる傾向にある。
しかし、設計と施工を分離した場合、デザイン的にはレベルの高いものを作ることが可能だ。どちらもメリット、デメリットがあるのだが、最も良い方法はデザイナーのいる内装工事業者にお願いすることだ。
そうすれば工期も短く、工事費も抑え、デザイン的にも優れたものを作ることが可能となる。ただ1点だけ注意すべき点は、必ず見積り比較をするということだ。
1社のみで見積りを依頼した場合、価格を下げることは難しい。しかし、競争原理を働かせれば価格を下げることは難しくはない。見積り比較を行えばデザイン案の比較もできるで一石二鳥というわけだ。アーキクラウドでは専門のデザイナーが所属する内装工事業者との提携を原則としている。見積比較の際は是非ご利用頂きたい。
「デザイン計画を進める上での注意点とは?」
デザインの方向性が決まり、内装工事業者が決まれば次はデザインの詳細を詰めていくことになる。内装工事会社からはデザイン案が提出されるので、まずは、その提案にご自身の意見を反映させよう。
その際に必ずパースや模型など3次元でイメージが把握できる資料を提出してもらう様にしよう。素人にとって平面図や展開図だけでデザインの内容を把握するのは難しいからだ。
3Dでイメージを把握することができれば、もう少しこの様にしたいなど要望もし易くなる。工事が開始してからでは修正が効かないことが多々あるので、必ず契約前の図面段階で全ての要望を織り込む様にしなければならない。
また平面図では客席数やお客様の動線と従業員の働き易さをイメージして図面をチェックしよう。
必要な客席数は確保できているか?
お客様にとってわかりやすい動線になっているか?
従業員が働きやすい厨房計画となっているか?
この当たりがポイントとなる。
「契約から工事完了までの間で気をつけるべき点とは?」
デザインの詳細が決まり、契約が完了したらいよいよ工事開始だ。テナントの場合、C工事とるので、基本的には建物躯体や外壁、サッシ類には手を加えることができない。
新規店舗オーナーのための内装におけるA工事,B工事,C工事の違いについて
もしそれらに危害を加えてしまうと賠償問題に発展する可能性があるので要注意だ。詳細は賃貸契約書に記載されているはずなのでその内容を必ず工事業者に伝えよう。
工事が進んでいくとイメージと異なる箇所が多々でてくる。工事がある程度進んでしまうと、後々の修正が効かない箇所がでてくるので、違うと感じた場合はすぐに業者に伝えよう。
追加や仕様の変更となれば追加料金が発生するが、壁位置の変更、什器類の配置位置の変更等であれば対応してもらえるケースが多い。
また色については必ずサンプルを用意してもらおう。図面上の色と実際の色は異なることが多いため、実際に仕様する素材のサンプルを用意してもらってイメージと合致しているか確認しよう。
工事が完了しても気を抜いてはいけない。塗装の塗りムラがないか?フローリングの不陸はないか?などご自身の目で細かくチェックをしよう。
引き渡し前であれば問題なく修正はしてくれる。しかし引き渡し後となると追加料金を請求されらる場合があるので注意が必要だ。
最後に
カフェの内装デザインは新たに開業する店舗にとって非常に重量な項目であるため絶対に失敗は許されない。それ故に、業者任せにするのでは無く、新規開業オーナー自身が主体性を持って取り組む必要があるのだ。
もちろん専門的な部分は任せても良いのだが、お店のコンセプトと全体のデザインイメージ、お客様の動線と働きやすさといった機能性、この当たりは入念に計画を詰めていかなければならない。自分が納得のいくものを作ること。これが最も重要なことだ。
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